今週も、特記事項は少ない。そろそろ、多少時間の余裕もできてきたことだし、1週間のまとめ書きではなく、イベントのあったときに随時書くようにした方がいいかもしれない。
3日(月)と4日(火)は通常業務。ただ、イベントはなかったけれど、打ち合わせ事項はいろいろあった。
5日(水)は、昼に在英日本商工会議所の定例昼食会兼セミナー。講師は元駐ロシア英国大使サー・アンドリュー・ウッド氏で、最近のロシア情勢について。こ の手のセミナーは、たいていカクテルパーティ、ランチ、講演と続くのだが、今回もそのパターン。カクテルパーティでは、以前別のところで顔を合わせたこと のあったイギリス人2人と雑談。もちろん一番はオバマ氏の話だったけど、今日のテーマが「ロシア」ということで、ロシア人の億万長者の話でも盛り上がった (もちろんジョーク)。ランチでは、偶然隣り合わせた東京電力の支店長さんとなぜイギリスの電気料金がこんなに高いのか、とか、柏崎原発はいつになったら 再開できるのかとかの話で盛り上がる。ワインも進んで、講演が始まったときにはすっかりできあがってしまい、講演内容がどんなのだったかは、さっぱり覚え ていない。ロシアはロンドン事務所の所管外ということもあって、真剣味が足りなかったこともあるのだろうけど、これからのことを考えると、逆に、今後ロシ アの情報をちゃんとフォローしなくていいのか、とやや考えさせられた。
6日(木)の昼は、広報連絡会議。大使館の広報担当公使を囲んで、在ロンドンの政府関係機関(国際交流基金、政府観光局、学術振興会議、そしてうち)や商 工会議所、日本クラブ、JALなど、「英国での日本の売り込み」にがんばっている機関が集まっての情報交換。隔月にやっている。今回の当番は、大使館の水 鳥公使。基本的に、前回から今回までの行った活動と、今後の活動予定の報告が中心。突っ込んだディスカッションはないけれど、こういう場での定期的な顔合 わせが、日頃からの信頼関係の醸成につながり、いざというときに役に立つ。若い頃にはなかなかわからなかったことだけど、ほんとこういうミーティングは重 要。
そういえば、先日こちらの民間企業を対象とした人材育成機関のレポート(というかエッセイかな)で、欧米ではリーダーの役割として「Team Building」が非常に重視されるが、日本ではそういってもあまりぴんと来ない人が多い。なぜならば、日本の組織では「チームで働く」というのはそも そも「義務」であって、わざわざ「作る」必要のあるものではないからだ、というのがあった。とはいえ、「義務」だけではなかなか「チームワーク」は育たな いので、日本では伝統的にアフター5のノミニュケーション(さすがに英語なのでそういう言葉では書いていなかったけど)だとか、「社員旅行」(これはまさ にそう書いてあった)などでインフォーマルに感情的連帯を強めることで、チームワークの強化を図っている、その辺のメソッドが、欧米のやり方とは大きく異 なる、と書かれていた。
でも、これを読んで、今の日本は、「無駄だから」ということでアフター5の飲み会や社員旅行をやめてしまいながら、かと言って欧米流の「チーム・ビルディ ング」も行わず、単にコミュニケーションの少ないぎくしゃくした組織になってしまっているところが多いのではないのか、と思ってしまった。
地共連時代につくづく思ったけれど、アメリカやイギリスなんかでも、取引先との「飲み会」は思いっきりやっていて、それでコミュニケーション、信頼関係を 築いている。単にそれが日本の伝統的な「接待」というやり方ではないだけ。飲み会の場は用意して金も自分で持つけれど、あくまで対等であってぺこぺこしな い。で、相手としてもそれで十分気持ちいい。「接待」が批判されて禁止になったからと、一切の「飲み会」までやめ(させられ)てしまった日本は、ほんと損 をしていると思った。
結局「過剰」接待が悪いのであって、「接待」そのものは決して悪くない。接待は人間関係を円滑にする手段の一つであり、かつ有力な手段であって、もちろん日本だけの習慣ではない。
ということで、うちの事務所でも、しかるべき相手に対しては、世間(もちろんこの場合は「日本の世間」だけではなく「英国を含む世界一般」)的に見て批判 を浴びることのない妥当な額での「接待」をきちんと行っている。実際には予算の関係があるので、「妥当」というよりかなり「チープ」なんだけど、そこは日 本流に「おもてなしの心」でカバー(できてるかな?)。
7日(金)は、僕が来る前に行われた、アバディーン・セミナーで講師を務められた、三菱重工の草野さんが来訪。単なる表敬訪問ではなく、ちょっと難しい相 談事。残念ながら、ややはばかりのありそうな話なので、まだブログには書けない。しかし、日本でもありがちなことなので、いずれ何かの方向性が定まった ら、それなりに記録に残したい。
その日の夜は、風間次長と一緒に次長のご紹介で、(財)幕張インターナショナルスクール設立準備財団のポール・ロジャーズ校長と会食・意見交換。来年4月 に幕張で、幼稚園・小学校レベルのインターナショナルスクールが立ち上がるそうで、その教師選考のために渡英されたとのこと。まだ若い(おそらく40歳前 後)陽気でエネルギッシュな先生だった。会食は、夕食には珍しくビュッフェ・スタイル。おかげで結構安く上がった。楽しかった。
9日(土)、10日(日)は、今週は特にお仕事はなく、自宅で過ごす。土曜日は、2ヶ月ぶりに散髪した。こちらに来て、散髪はどうしようかと思っていたのだけれど、次長に「MixB」 で探せばいいんですよ、と教えてもらって、9月のはじめにやってみた。なんと自宅に来て髪を切ってもらう「出張散髪」。日本だと福祉施設や刑務所ではよく あるけれど、一般にはまずないんじゃないのかな?それとも外国人向けにはあるのかな?ともあれ、電話(というか、携帯のテキストメッセージ)で連絡を入 れ、予約を取って待っているだけ。切ってくれるのは当然日本人(そもそもMixBというのはロンドン在住の日本人を対象にしたサイト)。お値段も手頃であ りがたい。
で、今日10日(日)は、Remembrance Sunday ということもあったので、近くのカトリック教会にお話を聞きに行ってみた。「Remembrance Sunday」というのは、日本の終戦記念日のようなもので、11月11日が第1次世界大戦の終戦記念日(英国人は第1次の時に大量の死者を出した)なの で、その一番近くの日曜日に戦没者追悼記念式が行われる。英語版Wikipediaだと「Remembrance Day」でヒットするけれど、日本語の解説ならここ。
ここ2週間くらい、BBCを見ていると、キャスターがみんな胸に朱色のバッチみたいなのをつけている。町中の人も、たまにそれをつけているので気になっ て、事務所のローカルスタッフに聞いてみたら教えてくれた。胸につけているのはpoppy(ケシの花)。僕はてっきりなにかの野菜だと思っていた。
ともあれ、そういうイギリスにとってとても重要な日であり、もちろん昼には女王陛下がお出ましになっての追悼式や現役・退職軍人らによるパレードも行われ る。また、各地の教会では追悼のミサも行われる。ということで、ささやかながら、それに参加した次第。でも、全体としては普通のミサだった。もちろん、戦 死者たちの追悼のお祈りはあったけれど、神父さんの説教のテーマは、「Temple」と「Church」について、だったし。
でも、とても美しい教会で、小さい子供連れの家族が大勢集まってきていて、みなフレンドリーな感じで、とても気持ちよかった。
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