19日(火)は、12時半からバークレーズ・ホテルで行われた、時事通信のトップセミナーに出席。今回の講師は、先日読み終えた「アジア三国志」の著者のビル・エモット氏。テーマは「国際金融・経済危機とアジア」。本もおもしろかったが、講演も歯切れの良い、わかりやすい英語で聞き取りやすい上に、切れの良い明快な分析で理解しやすく、おもしろかった。本を読んでいても感じたが、基本的にアジアに対して非常に強い思い入れを持たれている人で、短期的にはともかく、中期的には将来に対して楽観的な見方をされている人。エコノミストとしては、結構珍しいタイプのように思った。日本に対しては、小泉改革で構造改革を成し遂げたのはいいものの、企業や経済を健全化させようとするあまり、あまりにも勤労者に犠牲を強いすぎたので、消費が慢性的に落ち込む結果となってしまい、経済の立ち直りが遅れているのだから、雇用保障であるとか、賃金アップだとかの社会民主主義的政策をとった方が、むしろ経済も上向くだろうという意見。激しく同感。
講演後の質疑で、「現在の経済化で、利益を出している企業はあるか」という質問に、「タミフルを作っている会社」と、まずは即興でジョークで切り返したのも、センスを感じさせた。ちなみに、その後には、どんな経済化でも、個々の企業を見ると、必ず儲かっているところ、安定して成長しているところはある、経営努力次第、というまっとうな解答も、ちゃんとされていたけれど。
ともあれ、行って大正解だった。
2009年5月19日火曜日
2009年5月18日月曜日
グラスゴー出張
18日(月)は、セミナー出席のため、日帰りでグラスゴーまで往復。
午前5時半に起床し、6時15分頃家を出て、7時20分頃ヒースロー空港に到着。ここで同行する風間次長、松野下所長補佐、宮本所長補佐と合流し、8時半のBAでグラスゴーへ。
9時50分にグラスゴー空港に到着したのだが、あいにくグラスゴーは雨で、かなり寒かった。が、会場のグラスゴー大学に着く頃には雨が上がり、雲の晴れ間が見えてきて、暖かくなった。
10時半から12時までは、JETROロンドン主催で、午後のセミナーに参加するためにヨーロッパから集まったJETRO関係の自治体関係者たちとの意見交換会。JETROロンドンからの主催者江口次長と中尾さん、片岡さんのほか、自治体関係者として、うちの事務所からは、千葉県の風間さん、徳島県の松野下さん、広島市の宮本さんの3人が参加したが、JETROロンドンからは神奈川県の鈴木さん、JETROデュッセルドルフからは東京都の田川さん、兵庫県パリ事務所からは濱上所長とパスカル・ギスさん、福岡県フランクフルト事務所からは西山さん、大阪市パリ事務所からは上原さんと佐野さん、横浜市フランクフルト事務所からは岡本さんらが参加。欧州からの企業誘致に関しての現状報告のほか、自治体からのニーズや、将来の可能性などについて、かなり突っ込んだ議論が行われた。普段はばらばらに仕事をしている欧州派遣中の自治体職員の方達が一堂に会して、企業誘致という共通テーマで意見交換する場というのは非常に有意義だと思った。JETROロンドンのタイムリーヒット。
午後1時半からは、同じグラスゴー大学のキャンパス内だけれど、場所を変えて大学主催のセミナーに参加。スコットランドのベンチャー企業に、日本を知ってもらい、投資の魅力をPRするのが目的。スコットランド企業関係者がどの程度来てくれるかが鍵になるところだけれど、20~30名は集まっていた感じ。初回であり、かつ景気の悪い時代にしては、かなりよくがんばっていただいたのではないかと思う。主催者挨拶、来賓である主席総領事、JETROロンドン副所長、僕、スコットランド政府代表の挨拶の後、JETROから日本の投資のメリットについて英語でプレゼン。担当の中尾さんは、元々英国育ちの上、すでにJETROロンドン事務所で3年以上の勤務とのことで、流暢なQueen's English を駆使して、堂々たるプレゼンだった。
コーヒーブレイクの後、スコットランド関係者と日本関係者との個別面談会。僕も3組ほどお相手をさせていただいた。しかし、産業医関連サービスだとか、語学サービスだとか、ちょっと日本でのビジネスには敷居の高すぎる分野の質問だったため、自分の英語が下手なこととも相まって、対応にはかなり悪戦苦闘した。他のJLGCメンバーも結構苦労していたようだけれど、それぞれ出身自治体のPRは、しっかりやっていたみたい。
5時頃おいとまして、7時半の飛行機でロンドンに戻った。
午前5時半に起床し、6時15分頃家を出て、7時20分頃ヒースロー空港に到着。ここで同行する風間次長、松野下所長補佐、宮本所長補佐と合流し、8時半のBAでグラスゴーへ。
9時50分にグラスゴー空港に到着したのだが、あいにくグラスゴーは雨で、かなり寒かった。が、会場のグラスゴー大学に着く頃には雨が上がり、雲の晴れ間が見えてきて、暖かくなった。
10時半から12時までは、JETROロンドン主催で、午後のセミナーに参加するためにヨーロッパから集まったJETRO関係の自治体関係者たちとの意見交換会。JETROロンドンからの主催者江口次長と中尾さん、片岡さんのほか、自治体関係者として、うちの事務所からは、千葉県の風間さん、徳島県の松野下さん、広島市の宮本さんの3人が参加したが、JETROロンドンからは神奈川県の鈴木さん、JETROデュッセルドルフからは東京都の田川さん、兵庫県パリ事務所からは濱上所長とパスカル・ギスさん、福岡県フランクフルト事務所からは西山さん、大阪市パリ事務所からは上原さんと佐野さん、横浜市フランクフルト事務所からは岡本さんらが参加。欧州からの企業誘致に関しての現状報告のほか、自治体からのニーズや、将来の可能性などについて、かなり突っ込んだ議論が行われた。普段はばらばらに仕事をしている欧州派遣中の自治体職員の方達が一堂に会して、企業誘致という共通テーマで意見交換する場というのは非常に有意義だと思った。JETROロンドンのタイムリーヒット。
午後1時半からは、同じグラスゴー大学のキャンパス内だけれど、場所を変えて大学主催のセミナーに参加。スコットランドのベンチャー企業に、日本を知ってもらい、投資の魅力をPRするのが目的。スコットランド企業関係者がどの程度来てくれるかが鍵になるところだけれど、20~30名は集まっていた感じ。初回であり、かつ景気の悪い時代にしては、かなりよくがんばっていただいたのではないかと思う。主催者挨拶、来賓である主席総領事、JETROロンドン副所長、僕、スコットランド政府代表の挨拶の後、JETROから日本の投資のメリットについて英語でプレゼン。担当の中尾さんは、元々英国育ちの上、すでにJETROロンドン事務所で3年以上の勤務とのことで、流暢なQueen's English を駆使して、堂々たるプレゼンだった。
コーヒーブレイクの後、スコットランド関係者と日本関係者との個別面談会。僕も3組ほどお相手をさせていただいた。しかし、産業医関連サービスだとか、語学サービスだとか、ちょっと日本でのビジネスには敷居の高すぎる分野の質問だったため、自分の英語が下手なこととも相まって、対応にはかなり悪戦苦闘した。他のJLGCメンバーも結構苦労していたようだけれど、それぞれ出身自治体のPRは、しっかりやっていたみたい。
5時頃おいとまして、7時半の飛行機でロンドンに戻った。
2009年5月17日日曜日
雨のプレミアリーグ観戦
17日(日)は、チケットが取れたので、久々にプレミアリーグの試合を見に行ってきた。チェルシー対ブラックバーン戦。昨日マンチェスター・ユナイテッドの優勝が決まったので、今日の試合は消化試合となってしまっていたのだが、それでも会場のスタンフォード・ブリッジは9割以上の入り。単に消化試合というだけでなく、この土日は地下鉄ディストリクト線運休のためフルハム・ブロードウェイ駅が使えず、かつこの日は雨でかなり寒いという最悪の条件が、これでもかとばかりに重なったにもかかわらず、この人の入り。さすが人気クラブ。
ちなみに、僕はTシャツの上に長袖のインター、さらにジャケットという日本の5月末ではありえない厚着で出かけていったけど、それでも寒かった。まあ、気温11度と言えば、日本では思い切り冬なので、当然と言えば当然。
でも、試合そのものはとてもレベルが高くておもしろかった。消化試合なので、勝利にこだわるがつがつとした感じではないが、かといってプレーに手を抜いている感じは、両チームとも微塵もない。ブラックバーンの選手のことはよく知らないけれど、チェルシーに関しては、出場メンバーも完全にフルベストメンバーだったし。スタンフォード・ブリッジ最終戦ということで、ファンに対して精一杯ベストの試合を披露しようとしたということだろう。レベルの高いプレーの数々は、見ていて十分満足だった。
結果は、順当にチェルシーが2対0で勝ったけれど、実際はもう2~3点入っていてもおかしくない展開。最近ちょっと話題になっていたけれど、確かにプレミアリーグでも「ビッグ4」のマンチェスター、リバプール、チェルシー、アーセナルと、その他のチームでは、やや実力に段差がある感じ。エバートンファンのスポーツ担当大臣は、少しでも平均化させるために、これらビッグ4がチャンピオンズ・リーグで得た収入の一部をプレミアリーグに還元させる手段を講ずべきだというような話もしていたみたいだけれど、それも理屈の通りにくい話ではある。でも、もう一つの提案されているらしい、各クラブとも、自国の国籍を持った選手を、最低4人はプレーさせることを義務づけるようにしようというのは、まあなんかわかる気がする。チェルシーにはテリー、ランパード、コールのようなイングランド代表の名選手が結構いるけれど、マンチェスターはルーニー、リバプールはジェラードくらいしか有名でなく、アーセナルに至っては若手のウォルコットがサブでいるだけというのは、さすがにちょっといかがなものかって感じではあるし。
ともあれ、プレミアリーグも来週で終わり、チャンピオンズ・リーグの27日の決勝戦で一区切り。楽しかったサッカーも、来月からはオフシーズン。ちょっと寂しい。
ちなみに、僕はTシャツの上に長袖のインター、さらにジャケットという日本の5月末ではありえない厚着で出かけていったけど、それでも寒かった。まあ、気温11度と言えば、日本では思い切り冬なので、当然と言えば当然。
でも、試合そのものはとてもレベルが高くておもしろかった。消化試合なので、勝利にこだわるがつがつとした感じではないが、かといってプレーに手を抜いている感じは、両チームとも微塵もない。ブラックバーンの選手のことはよく知らないけれど、チェルシーに関しては、出場メンバーも完全にフルベストメンバーだったし。スタンフォード・ブリッジ最終戦ということで、ファンに対して精一杯ベストの試合を披露しようとしたということだろう。レベルの高いプレーの数々は、見ていて十分満足だった。
結果は、順当にチェルシーが2対0で勝ったけれど、実際はもう2~3点入っていてもおかしくない展開。最近ちょっと話題になっていたけれど、確かにプレミアリーグでも「ビッグ4」のマンチェスター、リバプール、チェルシー、アーセナルと、その他のチームでは、やや実力に段差がある感じ。エバートンファンのスポーツ担当大臣は、少しでも平均化させるために、これらビッグ4がチャンピオンズ・リーグで得た収入の一部をプレミアリーグに還元させる手段を講ずべきだというような話もしていたみたいだけれど、それも理屈の通りにくい話ではある。でも、もう一つの提案されているらしい、各クラブとも、自国の国籍を持った選手を、最低4人はプレーさせることを義務づけるようにしようというのは、まあなんかわかる気がする。チェルシーにはテリー、ランパード、コールのようなイングランド代表の名選手が結構いるけれど、マンチェスターはルーニー、リバプールはジェラードくらいしか有名でなく、アーセナルに至っては若手のウォルコットがサブでいるだけというのは、さすがにちょっといかがなものかって感じではあるし。
ともあれ、プレミアリーグも来週で終わり、チャンピオンズ・リーグの27日の決勝戦で一区切り。楽しかったサッカーも、来月からはオフシーズン。ちょっと寂しい。
2009年5月13日水曜日
Greater London Authority Information Service
13日(水)は、午前10時半に「Greater London Authority Information Service」を訪問。4月から赴任になった山口次長、宮本所長補佐、小川所長補佐の研修を兼ねて、GLA の説明を聞きに行く。実は、僕自身もなぜか着任以来これまで機会がなく、GLA 訪問は、これが初めて。
午前9時45分頃、キース研究員を案内役に、新任の3人と僕との合計5人で事務所を出発。ウェストミンスター駅からジュビリー線でロンドンブリッジ駅へ。10分ほど歩いてGLAのオフィスに到着。入り口でセキュリティ・チェックを受けた後、迎えに来てくれた Information Manager の Liz Osborne さんの案内で説明用の会議室へ。そこで、まず Liz からGreater London Authority の一般的な説明を聞いた後、Senior Information Officer の Claire O'Kaneさんから GLIS のサービスについての説明を受ける。GLISでは、基本的にあらゆる情報をデータベース化しているそうで、15のポータルから必要な情報にオンラインでアクセスできるとのこと。また、利用者への定期的な情報提供も重要なサービスとのことであった。
GLA自体は、労働党政権になった2000年にできた組織だけれど、GLIS のサービスそのものはもう30年になるとのこと。もちろん当初はいまのようなメールではなく、紙媒体での情報提供だったらしい。顧客は、ロンドン内のバラ・カウンシル等の自治体がもちろん中心だkれど、ロンドン周辺自治体のほか、学者などにもよく使われているとのことであった。
説明後、ライブラリを見学。ほとんどの図書は地下室に保存してあるとのことで、ライブラリの蔵書は思ったほど多くない。一つおもしろかったのが、本や雑誌が、いわゆる図書館的な分類ではなく、シリアル番号による管理になっているものが多く、基本的にデータベースの図書目録での利用がメインという構成になっていた点。テレビで見たことのある「アマゾン」のストレージを思い起こさせた。
その後、展望台に案内しましょうかとの提案があったのだが、可否を確認してみると、実は前市長の時には週1回展望台に上がることができたのが、現市長になってから、年1回に減ってしまって、よほどのことがない限り展望台には上がれなくなったとのこと。残念ながら、諦める。その代わり、という訳でもないが、ロンドン市議会議事堂を見学。実にコンパクトでモダン、しかも総ガラス張りのオープンな作りで驚いた。衆人環視の元に議会が開かれているわけだ。さすがイギリス。
非常におもしろくて有意義な視察だった。
午前9時45分頃、キース研究員を案内役に、新任の3人と僕との合計5人で事務所を出発。ウェストミンスター駅からジュビリー線でロンドンブリッジ駅へ。10分ほど歩いてGLAのオフィスに到着。入り口でセキュリティ・チェックを受けた後、迎えに来てくれた Information Manager の Liz Osborne さんの案内で説明用の会議室へ。そこで、まず Liz からGreater London Authority の一般的な説明を聞いた後、Senior Information Officer の Claire O'Kaneさんから GLIS のサービスについての説明を受ける。GLISでは、基本的にあらゆる情報をデータベース化しているそうで、15のポータルから必要な情報にオンラインでアクセスできるとのこと。また、利用者への定期的な情報提供も重要なサービスとのことであった。
GLA自体は、労働党政権になった2000年にできた組織だけれど、GLIS のサービスそのものはもう30年になるとのこと。もちろん当初はいまのようなメールではなく、紙媒体での情報提供だったらしい。顧客は、ロンドン内のバラ・カウンシル等の自治体がもちろん中心だkれど、ロンドン周辺自治体のほか、学者などにもよく使われているとのことであった。
説明後、ライブラリを見学。ほとんどの図書は地下室に保存してあるとのことで、ライブラリの蔵書は思ったほど多くない。一つおもしろかったのが、本や雑誌が、いわゆる図書館的な分類ではなく、シリアル番号による管理になっているものが多く、基本的にデータベースの図書目録での利用がメインという構成になっていた点。テレビで見たことのある「アマゾン」のストレージを思い起こさせた。
その後、展望台に案内しましょうかとの提案があったのだが、可否を確認してみると、実は前市長の時には週1回展望台に上がることができたのが、現市長になってから、年1回に減ってしまって、よほどのことがない限り展望台には上がれなくなったとのこと。残念ながら、諦める。その代わり、という訳でもないが、ロンドン市議会議事堂を見学。実にコンパクトでモダン、しかも総ガラス張りのオープンな作りで驚いた。衆人環視の元に議会が開かれているわけだ。さすがイギリス。
非常におもしろくて有意義な視察だった。
2009年5月8日金曜日
カード詐欺
一昨日、銀行口座をオンラインでチェックすると、「E ON Energy Ltd」から70ポンドという見覚えのない支払いがされていたので、ちょっと妙な気がしていた。が、ひょっとすると請求書の見落としがあったかもしれないので、後でチェックしようと思っていたところ、今日再びオンラインバンキングの口座を見ると、「M & S Money」に対して2000ポンドもの支払いが!
僕は Marks & Spencer のカードはそもそも持っていないし、もちろん日常の買い物以外にM&Sで2000ポンドものお金を使ったことも借りたこともない。これはやはり確実に口座情報が盗まれていると確信し、ローカルスタッフにも付き添ってもらって、問題の支出の書かれたページをプリントアウトして、銀行の支店に直行。支店ですぐさまカードのキャンセルをやってもらった。支払いに覚えのないお金は、来週中に払い戻しになり、新しい口座番号の入ったカードも来週事務所に郵送してもらえることに。とりあえず、事なきを得た。
ただ、これまでDirect Debit やStanding Orderでの自動引き落としにしていた公共料金関係の登録を、またゼロからやりなおさないといけないのが、ちょっとやっかいなところ。
それにしても一体どこから情報が漏れたのか、心当たりは全くないのだが、ネットでの支払いにデビットカードを利用することはよくあるので、どこかの支払いに入力した情報が悪意のある人間の手に渡ってしまったのではないかと想像。本当に危ない。情報管理には細心の注意を払い、銀行やクレジットカードの支払い履歴は、まめにきちんとチェックしないといけないことを、改めて痛感した。
僕は Marks & Spencer のカードはそもそも持っていないし、もちろん日常の買い物以外にM&Sで2000ポンドものお金を使ったことも借りたこともない。これはやはり確実に口座情報が盗まれていると確信し、ローカルスタッフにも付き添ってもらって、問題の支出の書かれたページをプリントアウトして、銀行の支店に直行。支店ですぐさまカードのキャンセルをやってもらった。支払いに覚えのないお金は、来週中に払い戻しになり、新しい口座番号の入ったカードも来週事務所に郵送してもらえることに。とりあえず、事なきを得た。
ただ、これまでDirect Debit やStanding Orderでの自動引き落としにしていた公共料金関係の登録を、またゼロからやりなおさないといけないのが、ちょっとやっかいなところ。
それにしても一体どこから情報が漏れたのか、心当たりは全くないのだが、ネットでの支払いにデビットカードを利用することはよくあるので、どこかの支払いに入力した情報が悪意のある人間の手に渡ってしまったのではないかと想像。本当に危ない。情報管理には細心の注意を払い、銀行やクレジットカードの支払い履歴は、まめにきちんとチェックしないといけないことを、改めて痛感した。
LGAとの打ち合わせ
8日(金)は、午前10時半から、うちの事務所で LGA (Local Goverment Association) で今年新たに設けられた International Best Practice Co-ordinator という役職に就いた Jennifer Watson さんとの意見交換。Jennifer さんからは、事前に LGA の Priority について説明されたペーパーをいただいていて、それには「Tackling the recession」「Housing and housing finance arrangements」「Adult social care/demographic change」の3つの柱が取り上げられていた。LGA としては、主としてこの3つのテーマに絞って、国際的な Best Practice を調査し、英国の自治体の運営に役立てたいというのが当面の目標。で、日本の自治体におけるこれらの Best Practice を調査したいというのが、当事務所に来た彼女の目的。
もちろん、日本の自治体にも、これらのことについてユニークな活動を行っている自治体はあり、中には国際的に紹介するに値するものもあるはずだが、残念ながらうちの事務所で即答できるものではなく、また集めた事例を英文で紹介するにもそれなりの時間は要することから、この日はとりあえず積極的な協力と、今後の連絡を密にすることを約束しただけ。
日英の地方自治には、そもそも憲法の有無から始まって、法制度や歴史的背景に至るまで非常に大きな違いがあるため、日本の事例を単に英訳するだけでは、全く役に立つ情報とはならない。そのあたりをどのように処理して、双方に役立つ本質的な優良事例を集め、紹介することができるかが課題。
一通り打ち合わせした後、LGAから遅れて馴染みの Susan Handley さんも到着。彼女も交えて、今度は当事務所の20周年記念日英セミナーのテーマについての意見交換を行った。これも3つくらい事前に候補を用意しておいたのだけれど、スーザンの食いつきは圧倒的に「Recession」に関するもの。「20周年」ということもあるので、僕としてはもうちょっと中長期的な広がりのある「Community Identity」といったテーマの方がいいんじゃないかと思っていたのだけれど、やはり今の時代、なんと言っても60年に一度の不景気にどう対処するのかが圧倒的な関心事であることは間違いない。当然日本の自治体もいろいろやっていることだし、これを中心にテーマを考えることでおおむね合意。進行役や講師の候補などについても、若干の意見交換を行ったが、とりあえず今回はキックオフ的な位置づけなので、それほど突っ込んだ議論はしなかった。
が、ともあれ11月23日の本番に向けて、これからいろいろ詰めなければならないことは多い。
もちろん、日本の自治体にも、これらのことについてユニークな活動を行っている自治体はあり、中には国際的に紹介するに値するものもあるはずだが、残念ながらうちの事務所で即答できるものではなく、また集めた事例を英文で紹介するにもそれなりの時間は要することから、この日はとりあえず積極的な協力と、今後の連絡を密にすることを約束しただけ。
日英の地方自治には、そもそも憲法の有無から始まって、法制度や歴史的背景に至るまで非常に大きな違いがあるため、日本の事例を単に英訳するだけでは、全く役に立つ情報とはならない。そのあたりをどのように処理して、双方に役立つ本質的な優良事例を集め、紹介することができるかが課題。
一通り打ち合わせした後、LGAから遅れて馴染みの Susan Handley さんも到着。彼女も交えて、今度は当事務所の20周年記念日英セミナーのテーマについての意見交換を行った。これも3つくらい事前に候補を用意しておいたのだけれど、スーザンの食いつきは圧倒的に「Recession」に関するもの。「20周年」ということもあるので、僕としてはもうちょっと中長期的な広がりのある「Community Identity」といったテーマの方がいいんじゃないかと思っていたのだけれど、やはり今の時代、なんと言っても60年に一度の不景気にどう対処するのかが圧倒的な関心事であることは間違いない。当然日本の自治体もいろいろやっていることだし、これを中心にテーマを考えることでおおむね合意。進行役や講師の候補などについても、若干の意見交換を行ったが、とりあえず今回はキックオフ的な位置づけなので、それほど突っ込んだ議論はしなかった。
が、ともあれ11月23日の本番に向けて、これからいろいろ詰めなければならないことは多い。
2009年5月7日木曜日
Japan Management Ltd.
7日(木)は、午後2時に Japan Management という会社の Senior Manager である Sascha Kunze(サシャ・クンツェ)氏が事務所に来訪。ドイツ発祥の人材斡旋会社だそうで、主にドイツと英国で活動中だとのこと。キルヒナーさんと前から面識があり、表敬に来られたもの。
クンツェさんはドイツ人だそうだが、英語はもう完全にネイティブ。まだ若そうだけれど、柔らかい人当たりの良い物腰で、とても感じのいい人だった。
これまでは、主に日本企業に現地の専門スタッフを紹介することをメインにしていたけれど、政府系機関などにも幅を広げたいという気持ちがあるようで、うちに寄ったという話。とはいえ、キルヒナーさんの方から、現在JLGCでは定員がいっぱいで新たなスタッフの募集は行っていない旨はお話ししてあり、特に営業っぽい話はなく、むしろ現在の経済情勢、雇用情勢などを中心とした世間話に終始した。ちなみに、日本企業は、そろそろ先を見据えた投資の意味も込めて、欧米での企業買収増やしたり、一度減らした在外スタッフを、徐々にまた戻したりという動きが出てきているとか。まあそうであってもらわなくては。
とりあえず今のところは、うちは顧客にはなれそうな見込みはないのだが、僕個人としては人材マネジメントや組織マネジメントにはとても興味がある、とか、JLGCで今度募集の機会が出てきたら、クンツェさんの会社のような「斡旋のプロ」の活用も考えてみたい、とかのお話をして、別れた。
だいたいにおいて、日本では人の採用は、履歴のほか、採用者の良く言えば直感、悪く言えば趣味で決めてしまっていることも多いので、プロの仕事のやり方というのを見てみるのは、確かにいいことかもしれない。
クンツェさんはドイツ人だそうだが、英語はもう完全にネイティブ。まだ若そうだけれど、柔らかい人当たりの良い物腰で、とても感じのいい人だった。
これまでは、主に日本企業に現地の専門スタッフを紹介することをメインにしていたけれど、政府系機関などにも幅を広げたいという気持ちがあるようで、うちに寄ったという話。とはいえ、キルヒナーさんの方から、現在JLGCでは定員がいっぱいで新たなスタッフの募集は行っていない旨はお話ししてあり、特に営業っぽい話はなく、むしろ現在の経済情勢、雇用情勢などを中心とした世間話に終始した。ちなみに、日本企業は、そろそろ先を見据えた投資の意味も込めて、欧米での企業買収増やしたり、一度減らした在外スタッフを、徐々にまた戻したりという動きが出てきているとか。まあそうであってもらわなくては。
とりあえず今のところは、うちは顧客にはなれそうな見込みはないのだが、僕個人としては人材マネジメントや組織マネジメントにはとても興味がある、とか、JLGCで今度募集の機会が出てきたら、クンツェさんの会社のような「斡旋のプロ」の活用も考えてみたい、とかのお話をして、別れた。
だいたいにおいて、日本では人の採用は、履歴のほか、採用者の良く言えば直感、悪く言えば趣味で決めてしまっていることも多いので、プロの仕事のやり方というのを見てみるのは、確かにいいことかもしれない。
2009年5月4日月曜日
文化三昧
変なタイトルだけれど、この1週間、珍しく出張もイベントも外部の来客もなく、もっぱら事務所でのデスクワークと所内打ち合わせだけだったので、特にブログに特記するだけの仕事ネタがなかった。(豚インフルエンザ対策はもちろん重要テーマで、それなりに手は打ったけれど)
その代わりというか、金曜日の勤務時間後と週末に、コンサートと博物館にいくつか行ってきた。
5月1日(金)は、午後7時半から、Royal Festival Hall での London Philharmonic Orchestra のコンサート。指揮は Mark Elder。演目は、ヤナーチェク作曲の「シュルークとヤウ」の劇付随音楽から「2つの動き」、ドボルザークのバイオリン協奏曲、ラフマニノフの交響曲第3番。先週は最前列で聞いたので、今回はためしに逆に一番安い最後列で聞いてみた。もちろん、音楽を楽しむ分にはこれでも問題ないのだけれど、「演奏を見る」ためには、やはりもうちょっと前の方の席がいいなと感じた。
ヤナーチェクの曲はもともとが劇のBGMだから当然だけれど、それだけでなく、ラフマニノフの交響曲も非常にビジュアルというか、楽器の個性をはっきり打ち出していて、聞いていて情景がクリアに浮かんでくるタイプの曲なので、今どの演奏者がこのシーンを描き出しているのか知りたい、と思ったから。どうでもいいことなのかもしれないけれど。
ともあれ、このクオリティのコンサートが、数日前に予約して12ポンドで聞けてしまうのだから、ロンドンは本当に恵まれている。
2日(土)は、天気が良かったので、昼食後に散歩がてら English Heritage である Chiswick House まで行く。地下鉄の District線を使えば、Turnham Greenまで一本。でも、そこからの道、というか、Chiswick Houseの入り口がよくわからなくて、結構歩いた。ここは本来とても広くて美しい English Garden のようなのだけれど、現在改装中で、来年3月までは庭のほとんどは閉鎖中。House には入れるのだけれど、この日は結婚式かパーティでもあったのか、正装の人たちがえらく大勢集まっていたので、ちょっと気後れして結局外から見るだけで引き返した。
また改装が終わってから、家族と一緒にゆっくり来よう。
そして、3日(日)は、家の近くの Duku of York Square にある Saatchi Gallery に行ってみた。Duku of York Square にあるスーパー Partridges は、日頃から食材、食事、雑貨とフルにお世話になっていることから、ここには週3~4回は必ず行くという場所なので、「Saatchi Gallery」の大看板は前からずっと気にはなっていたのだけれど、まだ行っていなかった。
で、日曜日に始めて行ってみると、ここは現代アートの美術館(入場無料)。しかも、現在展示中の作品のほとんどが、アラブやイランの若い芸術家達の作品ということで、非常に個性的だった。この地域は、戦争がおおいためか、全体にかなり暗いトーンの作品が目立っていたのだけれど、イランの結婚式を描いた組絵や未来都市のミニチュア、電動車いすに乗った老人達の動く彫刻など、非常にインパクトがあっておもしろいものもあった。ちなみに、今気づいたけれど、HPの動画ですべての展示を見ることができるので、行かなくても行った気分にはなれる。
4日(月)は、朝サウス・ケンジントンのスポーツクラブで泳いだ後、Victoria & Albert Museum に行く。ここも、前から気になってはいたものの、まだ行ったことのなかったところ。
ここも入場料は無料で、イギリスの美術館、博物館は、ほんと気前良い(とはいえ、少額でも寄付をしていくのがマナーなのかもしれないけれど)。
ここは、大英博物館ほどではないにしても、非常に巨大な博物館。ざっと流してみただけだけれど、それでも一通り歩くだけで1時間半かかった。しかも、やや構造が複雑だったので、きっと見逃したところがありそう。
ともあれ、ちょっとおもしろいと思ったのが、東芝が後援している日本コーナーと、ラファエロの巨大なタペストリーの下絵(Cartoonとあるが、漫画ではない)のコーナー、膨大なジュエリーコレクションやシルバーコレクション。ジュエリーやシルバーは、その量に圧倒されるけれど、余り見ていると、さすがにちょっとげっぷが出る感じ。
また、ローマ帝国の巨大石膏モニュメントがあったり、イギリスを代表する風景画か、ターナーやコンスタブルの大きな絵画などがあったりと、なんか本当に盛りだくさん。今度行くときは、もうちょっと下調べをして、目的を決めて行った方がいいかもしれない。
ともあれ、なかなかおもしろかった。無料でたっぷりと時間がつぶせる。
その代わりというか、金曜日の勤務時間後と週末に、コンサートと博物館にいくつか行ってきた。
5月1日(金)は、午後7時半から、Royal Festival Hall での London Philharmonic Orchestra のコンサート。指揮は Mark Elder。演目は、ヤナーチェク作曲の「シュルークとヤウ」の劇付随音楽から「2つの動き」、ドボルザークのバイオリン協奏曲、ラフマニノフの交響曲第3番。先週は最前列で聞いたので、今回はためしに逆に一番安い最後列で聞いてみた。もちろん、音楽を楽しむ分にはこれでも問題ないのだけれど、「演奏を見る」ためには、やはりもうちょっと前の方の席がいいなと感じた。
ヤナーチェクの曲はもともとが劇のBGMだから当然だけれど、それだけでなく、ラフマニノフの交響曲も非常にビジュアルというか、楽器の個性をはっきり打ち出していて、聞いていて情景がクリアに浮かんでくるタイプの曲なので、今どの演奏者がこのシーンを描き出しているのか知りたい、と思ったから。どうでもいいことなのかもしれないけれど。
ともあれ、このクオリティのコンサートが、数日前に予約して12ポンドで聞けてしまうのだから、ロンドンは本当に恵まれている。
2日(土)は、天気が良かったので、昼食後に散歩がてら English Heritage である Chiswick House まで行く。地下鉄の District線を使えば、Turnham Greenまで一本。でも、そこからの道、というか、Chiswick Houseの入り口がよくわからなくて、結構歩いた。ここは本来とても広くて美しい English Garden のようなのだけれど、現在改装中で、来年3月までは庭のほとんどは閉鎖中。House には入れるのだけれど、この日は結婚式かパーティでもあったのか、正装の人たちがえらく大勢集まっていたので、ちょっと気後れして結局外から見るだけで引き返した。
また改装が終わってから、家族と一緒にゆっくり来よう。
そして、3日(日)は、家の近くの Duku of York Square にある Saatchi Gallery に行ってみた。Duku of York Square にあるスーパー Partridges は、日頃から食材、食事、雑貨とフルにお世話になっていることから、ここには週3~4回は必ず行くという場所なので、「Saatchi Gallery」の大看板は前からずっと気にはなっていたのだけれど、まだ行っていなかった。
で、日曜日に始めて行ってみると、ここは現代アートの美術館(入場無料)。しかも、現在展示中の作品のほとんどが、アラブやイランの若い芸術家達の作品ということで、非常に個性的だった。この地域は、戦争がおおいためか、全体にかなり暗いトーンの作品が目立っていたのだけれど、イランの結婚式を描いた組絵や未来都市のミニチュア、電動車いすに乗った老人達の動く彫刻など、非常にインパクトがあっておもしろいものもあった。ちなみに、今気づいたけれど、HPの動画ですべての展示を見ることができるので、行かなくても行った気分にはなれる。
4日(月)は、朝サウス・ケンジントンのスポーツクラブで泳いだ後、Victoria & Albert Museum に行く。ここも、前から気になってはいたものの、まだ行ったことのなかったところ。
ここも入場料は無料で、イギリスの美術館、博物館は、ほんと気前良い(とはいえ、少額でも寄付をしていくのがマナーなのかもしれないけれど)。
ここは、大英博物館ほどではないにしても、非常に巨大な博物館。ざっと流してみただけだけれど、それでも一通り歩くだけで1時間半かかった。しかも、やや構造が複雑だったので、きっと見逃したところがありそう。
ともあれ、ちょっとおもしろいと思ったのが、東芝が後援している日本コーナーと、ラファエロの巨大なタペストリーの下絵(Cartoonとあるが、漫画ではない)のコーナー、膨大なジュエリーコレクションやシルバーコレクション。ジュエリーやシルバーは、その量に圧倒されるけれど、余り見ていると、さすがにちょっとげっぷが出る感じ。
また、ローマ帝国の巨大石膏モニュメントがあったり、イギリスを代表する風景画か、ターナーやコンスタブルの大きな絵画などがあったりと、なんか本当に盛りだくさん。今度行くときは、もうちょっと下調べをして、目的を決めて行った方がいいかもしれない。
ともあれ、なかなかおもしろかった。無料でたっぷりと時間がつぶせる。
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