娘の受験のサポートのため一時帰国していたこともあって、先週はブログを書けなかった。
2週間分まとめて簡潔に。
26日(月)は、事務所の契約更新・移転についてサーベイヤーと打ち合わせ。事務所を移転するとした場合の候補物件のいくつかについて、実際のレイアウトプランを提示してもらい、それできちんと仕事ができそうかどうかを確認。その結果、現在事務所が保管している資料の量や、事務所が月例で開催しているミニセミナーのための会議室の確保のことを考えると、2000平米以下では事実上無理なことが判明。今後のターゲットは、2500平米を基準に考えることに。
27日(火)は、大和リース株式会社の梶本会長が訪英されたことに伴い、英国の概況説明を兼ねて夕食をご一緒する。エコハウス関係の勉強にこちらにこられ、日中は事務所の村瀬次長の紹介でこちらのグリーンハウスをご視察されたとのこと。そもそもこちらの事務所を頼ってこられたのは、以前こちらでご一緒した北九州市長さんからのご紹介だとのことで、人のつながりというのはありがたいもの。
28日(水)は、ものすごく忙しい1日だった。
朝、King's Cross 駅から電車に乗って Peterborough へ。以前ベルファストで行われたSOLASのカンファレンスで、僕が行政のパフォーマンス改善に強い関心を持っていると言ったところ、自分たちの取り組みをぜひ一度見て欲しいという手紙が来て、視察に行かせてもらうこととしたもの。SOLASに一緒に行ったキルヒナー主任調査員、今年のクレアレポートで行政の効率性をテーマに選んだ桑原所長補佐が同行。
午前11時から午後3時半頃までの視察だったが、さすが効率性の優等生というべきか、短時間にものすごく内容の詰まったプレゼン&案内だった。正直言って、日本の自治体では、これに比肩しうるところはないのではないだろうか。日本の製造業レベルといっても過言ではないかもしれない。でも、事務的に流れることはなく、ちゃんと心がこもっていて、とても気持ちの良い視察をさせていただいた。いろいろ感銘を受けたことがあったが、具体的な中身については、桑原さんのレポートにお譲りする。日本の自治体がこれを真似するのは、社会的条件が違いすぎるので正直難しいと思うが、世界にはこういう自治体もあるのだ、ということは、知っておいた方がいいように思った。そして、それは決してここだけではないのだ、ということも。
で、その後別の調査でニューキャッスルに向かう桑原さんと別れ、キルヒナーさんと電車で午後5時半頃King's Crossに戻ってきた後、ただちに地下鉄でPimlicoに向かう。午後6時から、Local Gavernment Associasions 主催のカンファレンスに出席するため。テーマは、ヨーロッパの地方分権について。テーマのおもしろさもさることながら、これまでコペンハーゲンのCERNカンファレンスやベルファストのSOLASでお会いしたイギリス、デンマークなどの地方自治関係実務担当者、学者などが集まる会議だと言うことで、無理をおして参加させていただいたのだが、残念ながら体力的限界。話の半分程度しかわからず、レセプションもパス。今のロンドン事務所長という仕事を十全にこなすためには、単に知識や英語力だけでなく、体力も重要だと痛感した一幕。
29日(水)から2月4日(水)までは、子供の受験サポートのため、有給休暇と本部の承認を取っての一時帰国。正直言って、本来楽しいはずの帰国が、人生で最大の試練とも言えるものになってしまった。2日の夜は、時差ぼけも多少はあったのだろうけれど、文字通り一睡もできなかったし。本当に、この経験だけは、今後一生忘れられそうにない。ただ、一時帰国が終わり、ロンドンに戻った翌々日、吉報が舞い込んで、すべてのいやな思い出がクリア。奇跡が起こったとしか言いようがない。
2月5日(木)と6日(金)は、JETのCIR(国際交流員)志願者の面接。朝10時から午後3時半まで、大使館の会議室で。チーフは岡本一等書記官で、CIRのOBで今英国で働いているフィオナさんとの3人で面接に当たる。1人の持ち時間は30分間で、面接はすべて日本語で行われる。正直言って、これは結構過酷な面接試験だと思う。そうでなくても面接試験というのは、どんなことを聞かれ、どのように答えればいいのかいろいろ考えて緊張するのに、それを母国語でない言語でしなければならないとなると、そのプレッシャーは想像するに余りある。僕が逆の立場で、英語でこの面接を受けなければならないとすると、逃げ出したくなってしまうと思う。
でも、今回、木曜日、金曜日それぞれ7人ずつ面接したが、全員実にしっかりと受け答えしていた。トップバッターのひとりだけが、日本語能力にやや問題があり、コミュニケーションが取りにくかったが、とてもまじめで一生懸命な青年で、人柄にはとても好感が持てた。あとの13人は、少なくとも会話レベルでコミュニケーションの困難を感じることは、ほとんどなかった。これはすごい。残念ながら、僕の英語レベルは、ここまで行っていない。
また、面接試験の最後に日本語能力テストがあるのだけれど、これがまたいやらしい。日本人でも、読解力の多少弱い人なら間違えそうなレベルの文章と質問。僕から言わせると、多少なりとも日本語のわかる外国人に、間違った答をさせるような日本語の文章そのものに問題があるのではないか、といった気持ちが強かった。ただ、チーフの岡本書記官の話によると、正しい答をするのかどうかではなく、文章の意味がきちんと読み取れたかどうかを見るのが主な目的だ、ということで納得。確かに、日本にいて日常目にするのは、このような調子の文章なのだから、それにどれくらい「適応」できるか、というのを見るのは重要なのだろう。要は、いきなり正しく答えられるかどうかではなく、文章を論理的に読み、意味の不明確なところをきちんと分別し、正しく質問できるかどうかこそが重要と言うこと。でも、そうだとしても、設問の内容やテストの実施の仕方には、結構疑問が残ったけれど。
7日(土)と8日(日)は、珍しく何の予定もなく、ゆっくりと自宅で過ごした。時差ぼけもなく、久々にたっぷりと眠ることができたのが、何よりもうれしい。ようやく平穏な生活が戻った。
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