21日(土)は、午後1時から、School of Oriental and African Studies(SOAS)の Khalill Lecture Theatre で開催された「大学生のための日本語スピーチ・コンテスト」に出席。国際交流基金とThe British Association for Teaching Japanese as a forign language(Batj)が秀才のコンテストで、今年で第4回目だそうだ。
大学で選択科目として日本語を学習している学生が対象の「カテゴリー2」と、日本語を専門に学習している学生が対象の「カテゴリー1」の2部門に分かれてのコンテストで、書類審査によって絞り込まれ、この日のファイナルには、それぞれの部門から5名ずつが参加していた。午後1時から主催者挨拶の後、早速カテゴリー2のコンテストが始まったのだが、5人の参加者は、シンガポール、中国、台湾、中国、香港と、偶然なのかいずれもアジア系。選択科目の学生にもかかわらず、みんな結構日本語がうまかったので驚いた。また、講演テーマも「オタクと日本社会」「日本のアニメから学んだこと」「ラルク・アン・シエルと他の音楽の違う点」「校内暴力ー日、中、英国間の違いと解決方法」「変わりゆく日本の中でサラリーマンは生き残れるのか」と、それぞれにユニークなもので、聞いていておもしろかった。結局優勝したのは「サラリーマン」、準優勝が「校内暴力」で、社会性のあるテーマを選んだ人が強かった。
午後2時40分からカテゴリー1。こちらは英国人が多かったが、さすがに専門に勉強しているだけあって、カテゴリー2の人たちに比べても断然うまい。しかも、5人のテーマは、「日本語学習において直面した3つの問題点」「消えつつある日本の銭湯」「手話と聴覚障害教育」「私の夢と日本」「誰のための裁判員制度?」と、実に濃い内容。「私の夢」は演題だけではわかりにくいが、発表者は韓国出身で現在人工知能を研究している人で、ロボットの未来について語り、内容の濃さの点で他の4つとも遜色なかった。正直5人ともすばらしいと思ったが、結局優勝したのは「裁判員制度」、準優勝が「聴覚障害教育」で、やはりより深い社会性を持ったテーマを選んだ人が強かったというのは、カテゴリー2の時と同様。準優勝の女性は、先日JETの国際交流員の面接にも来ていた人だったが、高い知性と日本語能力を活かして、日本の自治体でもぜひがんばっていただきたいもの。
コンテストの後、立食のレセプションがあり、コンテストのスポンサーであるJALの岡田支社長や、東芝ヨーロッパの野波副社長などとお話。その後、国際交流基金の石田所長、学術振興会の古川所長と3人で夕食兼情報交換会。
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