また元に戻って、先週一週間分のまとめ書き。
3月3日(火)は、盛りだくさんな一日だった。
午前10時に、大使館の河合書記官が来訪。10日(火)に大使館での開催を予定している、日英姉妹都市会議の打ち合わせ。ロンドン事務所のローカルスタッフも交えての会議だったので、基本的に英語での会議。でも効率的に進めることができ、会議の具体的イメージが固まった。
11時には、オフィス設計の金安氏来訪先日、時事通信のセミナーで同じテーブルに着いたご縁。今年、ロンドン事務所が事務所の契約更改の年に当たっているので、何かお手伝いできることはありませんかという、営業のお話。
午後12時半からは、商工会議所主催のパーマストン会というセミナー。Canon Streetにある「London Capital Club」で、一橋大学大学院教授の佐山展生氏が「M&A 最新事情と企業価値向上」という演題で講演。佐山氏は、「教授」とは言っても元は三井住友銀行出身で現在もM&A関係のアセットマネジメント会社を経営するバリバリの金融マン。実は僕は、以前地共連資金運用部長時代に、佐山氏の講演を聴いたことがあった。そのときも話の内容が具体的でおもしろかったという記憶があったが、この日の講演も実におもしろかった。聴衆のほとんどは、日本の大手企業のロンドン支社長クラスなので、メインは「企業価値とは何か」「どうやって企業価値を高めるべきか」「買収に値する良い企業はどうやって見分けるのか」といった。もろ経営の話。今の仕事に直接役立つものではないかもしれないが、経済の現場で起きている話というのは、世の中を知る上でとても重要。
4日(水)は、事務所の松野下所長補佐、キルヒナー主任調査員と一緒に、Local Government Association(LGA)の本部にお伺いして、ランチミーティング。ミーティングの主なテーマは、クレアロンドン事務所の20周年記念セミナー開催に際して、LGAにも一肌脱いでもらえないかというお願い。具体的には、セミナー会場としてLGA本部の大会議室をお借りできないか、ということと、LGA幹部をゲストスピーカーでお招きできないか、というのがメイン。
12時5分前にLGAに着くと、玄関ホールに、すでに懇意のSusan Handleyが迎えに来てくれ、会議室に案内してくれた。そこで国際部長のIan Hughes氏とJames Beadle氏が来て、合計6人で、SusanがM&Sで買って来たというお寿司を食べながらミーティング。イギリスのスーパーで売っているお寿司は、正直ちょっとリスキーすぎる感じがして食べたことがなかったが、マークス・アンド・スペンサーのお寿司は、意外にもなかなかいけた。
ミーティングの方も、単に20周年の話だけでなく、今後のロンドン事務所とLGAとの提携のあり方全般から、来春のLGA総会でロンドン事務所が出すブースのアイデア、ロンドン事務所の英国向け機関誌「Myliad Leaves」とLGA国際部の機関誌とのタイアップのアイデアなど具体的な話まで、実に幅広い意見交換ができてありがたかった。
実は、LGAは、今事務総長が会長とうまくいかずに事実上罷免されたりして結構ごたごたして、会員(英国の自治体)の脱会なども噂される大変な状況なのだが、現場にはどうやら関係ないようで、ほぼ2時間近くにわたって、実に和気藹々と楽しく話し合いができた。
同じ日の午後4時には、アバディーン大学の Peter Smart 先生が事務所に来訪。先生とは、まだ僕が着任する前に行われたアバディーンセミナー以来の、うちの事務所とのお付き合い。先生は大変日本通で、現在は関西学院大学と提携して先日も来日されたばかりの上、今年の11月頃には、また来日する予定がおありだとか。昨年11月には、うちの事務所主催のJapan Study Tour にもご参加くださっており、実に良い関係にある。行革全般が研究対象で、なかでも専門がHuman Resourcesということなので、ほんと大事にしたい先生。
事務所で1時間ほど意見交換した後、風間次長、アバディーンセミナーの担当だった静岡県から派遣の竹田所長補佐と4人で会食。会食の時には、仕事の話にとどまらず、日英文化、スコットランドの特色から、政治の話題、プールの話、その他もろもろ、大量におもしろいお話をうかがうことができた。それにしても、竹田さんは、質問がうまく、おもしろい話を引き出す技に長けていると感心。
5日(木)から6日(金)にかけて、今年の秋開催予定のフィンランド領オーランド島でのセミナーの打ち合わせのため、松野下所長補佐、キース調査員と3人で出張。5日はストックホルムに前泊し、6日早朝にオーランドに行き、ミーティングの後、ストックホルム経由で一気にロンドンに帰国という強行軍。ロンドンとの時差が、スウェーデンが1時間、フィンランドが2時間あり、移動距離もそこそこあるので、思ったより結構ハードで、ロンドンに戻ったときにはさすがに疲れた。
オーランドでは、これまでセミナーのオーランド側カウンターパートとして中心となって働いてくれていたオーランド島平和研究所のペトラさんが、旅先での急病のため帰国できなくなり、ミーティングに参加できなくなったという連絡が直前に入ってちょっと不安だったが、代わりに、平和研究所の客員教授でDirectorのSia Splliopoulou Akermark(スプリオプーロウ・アケルマルク)さんがお相手してくれ、全く問題なし。アケルマルクさんは、ギリシア人とスウェーデン人とのハーフで、元々スウェーデンで勉強した後オーランドに渡ってきた方とのことだが、実に精力的で聡明な女性。もちろん英語もぺらぺら。
飛行機(実に久々に乗ったプロペラ機で、小型機とは言えなんと座席が自由席。でも国際便)のオーランド到着が11時だったので、まず会場候補地である施設を見せてもらった後、近所のレストランで、ランチを取りながらミーティング。施設は今年4月にオープン予定というできたてのほやほやの立派な施設で、実にきれいで充実しており文句なし。ホールでのレセプションももちろんできるが、近所にホテルやレストランもあって、全く不自由ない。ちなみにフィンランド領なので、通貨はユーロというのも便利。
オーランドは、北国でありながら、結構日照時間が長く、それがグラファイト(って言っていたと思う)に反射した光が印象的で、また島なので当然水が多くて景色が美しいことなどもあって、芸術家を魅了させる要素が数多くあることから、スウェーデンやフィンランド本国から、結構な数の芸術家達が移り住んできているらしい。そのためか、島は実にきれいで品が良く、離島のハンディキャップを感じさせられるところはまったくなかった。実にうらやましい話。ともあれ、そういうことで、セミナーを開いてもお客様のおもてなしに不自由することは、まったくなさそう。むしろ、ゲストは後でかなりうらやましがられることになるかもしれない。
ランチには、オーランド議会の与党(と言っていたと思う)の有力者の一人のバーバラさんもご一緒していただいたが、どうやら彼女が島内関係方面へのつなぎ役となっていただけるご様子。ペトラさん、アケルマルクさんとも、全く抜け目がない。バーバラさんの英語も全く問題なく(というか、少なくとも僕なんかよりはるかにうまい)、フィンランドに来てミーティングをすることによる不自由さは、何一つ感じなかった。
ランチ後、平和研究所の会議室に場所を移してミーティングの続き。終了したのが3時頃。実は、我々のミーティングの後、今度はロシアからの訪問客とのミーティングもあったようで、平和研究所大忙し。しかもインターナショナルで、本当にすごい。
うちの事務所の3人は、ミーティング後、飛行機の時間まで若干余裕があったので、島を軽く回り、美術館を見て時間を過ごした。3月とはいえ、まだ雪もかなり残っていて寒かったが、町並みは美しく、夏に来たら本当にきれいだろうなと思った。セミナーの本番が今から楽しみ。
7日(土)は、再来週の引っ越しに向けて、荷物の整理に着手。あとは、日曜日ともども、のんびり。
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