今住んでいるチェルシーのフラットは、前任の務台所長から引き継いだもので、僕一人住んでいる分については、便利でおしゃれで快適で、何も問題はないのだけれど、今年の夏に家族を呼ぶことを考えたときには、いくつか深刻な問題がある。
一つは、家の狭さ。2ベッドルームのうち、1つはシングルルームなので、そこに来たとき13歳の娘と10歳の息子とを押し込むことになる。一応エクストラベッドはあるのだけれど、かなり窮屈なのは確か。もちろん、お客様が来たときにお泊めするスペースは全くない。
二つ目は、ボイラータンクの容量。お湯を節約してシャワーだけ使う分にはとりあえず大丈夫そうだけれど、湯船に湯を張ってはいろうとすると、下手すれば1人分でタンクの熱い湯がなくなってしまう。節約してぎりぎり2人分といったところで、あとの2人が入るには、再びタンクが熱い湯で満たされるまで、半日待たないといけない。
三つ目が、部屋は4階にあるのに、エレベータが使えないこと。一応フラットについてはいるんだけれど、昨年7月に来て以来、一度も動いていたことがなく、修理の予定も聞かない。日常生活には特に問題はなくても、旅行などで大きなトランクを上げ下げする時や、大きな荷物が配達されたときに、それを持って上がるのが本当に大変。
四つ目が、冷蔵庫の小ささ。明らかに独身用のサイズ。ただ、作り付けなので、取り替えてもらうこともできず、買い足すしかない。その場合も、それを置くスペースが悩ましい。
五つ目が、地区に公立中学校が異常に少ないこと。フラットのあるケンジントン・チェルシー地区には、公立中学校(英国では高校も一体)が一応4つあるのだけれど、そのうち1つは男子校、2つはカトリック校で原則としてカトリックの信者しか入れない学校なので、カトリックではない娘が入学できるのが、実質的に1つしかない。しかもそれのあるのがホランド・パークで、ここからかなり遠い。一応、チェルシー地区にあるカトリック校に入学できないか、いろいろ当たってみたんだけれど、少なくとも今後日曜日に毎週教会に通うことが条件になるような感じ。まあやってやれなくはないんだけど、なんというか…
さすがにこれでは困るので、一応ウェストミンスター地区の中学校にも当たって、一つはなんとか入れそうなところを見つけた。でも、越境入学というのは、別の学校を探したくなったときにちょっと難しい。
真剣に引っ越しを検討するようになったのは、実は昨年秋にボイラーが壊れて、熱い湯が全く出なくなってしまい、シャワーが全く使えなくなったとき。その後、2週間程度でとりあえずぬるま湯程度は出るようになったのだけれど、相変わらずシャワーを浴びると寒い、という状態が続いて閉口した。大家さんの努力で、途中で業者を変えて何回もみてもらったおかげで、なんとか12月には熱いお湯が出るところまで復活したんだけど、正直まいった。
実は、僕自身は毎朝スポーツクラブに通って水泳をしており、そこでシャワーを浴びてくることができるので、とりあえず家のシャワーが使えなくてもなんとかなるのだけれど、家族が来て、女性が2人になると、これでは日本人は生活できない。
今のところ、ボイラーが直ったので、とりあえず狭いことにはがまんして、学校を見つけて、冷蔵庫を買い足せば、なんとかここでも一応家族で生活はできそうではあるのだけれど、せっかくイギリスに来ているのに、住居費の割高なチェルシーにこだわって(それでも、いま住んでいるところは、その中ではかなり割安な家賃ではある)、そこまで不便な生活に耐える必要があるのか、というところも疑問であり、やはり引っ越しは重要な選択肢。
もうしばらく、いろいろ物件に当たってみて、最終結論を出す予定。
0 件のコメント:
コメントを投稿