2008年10月26日日曜日

10月20日~10月26日

さて、いつものように、先週1週間を振り返って。

20日(月)は、George Jones教授とランチ。
まだ日本のクレア本部にいた間に、務台前所長から読んでおくようにと言われた「英国の地方自治に未来はあるのか?」という小論があったが、その著者の先 生。20年前のロンドン事務所の開設当時からご指導いただいていた先生だそうで、この先生とのパイプをきちんとつなぎ続けることは、歴代所長にとって必須 事項。アンドリュー調査員にアポをとってもらい、3人で昼食兼意見交換。
ジョーンズ教授は、論文を読んだ印象では、痩せぎす白髪の神経質なタイプの方を想像していたのが、現実は全く違って、むしろとても大らかで気さくで気配り の行き届いた好人物。日本人と話し慣れている感じで、わかりやすい言葉でゆっくりとお話されるので、とてもありがたかった。
Covent Garden にある、PJ'Sと いうレストランで伝統的英国料理をいただいたのだが、なかなかおいしかった。特に、本日のスープがコリアンダーの入ったキャロットスープで、カレー好きの 僕にはばっちり。メインのロックフォート・チキンの方もまずます。教授からは、内貴前前所長や務台所長とのランチの時には和食だったけれど、英国料理でお 付き合いしてくれるとはチャレンジャーだな、との冗談が出ていたけれど、英国料理にもおいしいものはちゃんとある。
食事の後には、教授が長年勤めていたLondon School of Economicsをご案内いただいた。アメリカやカナダなどでもそうだったけれど、こちらの大学は日本と違って塀で明確に区切られておらず、キャンパス が街と渾然一体となっているのがおもしろい。大学の中にPubも3軒あるというのが、いかにも英国風。伝統的な建物とモダンな建物とが空中回廊でつながっ ていたりして、本当に興味深かった。

21日(火)と22日(水)は、特記事項なし。事務所でお仕事。事務所契約更改の段取りの打ち合わせや今年度下半期の出張計画その他もろもろ。

23日(木)は、午後6時半から大使館で「JAPAN-UK 150 History Seminar Series」全3回のうちの第1回。Japan Society との共催で、もちろん日英修好150周年記念イベントの一つ。今回のセミナーでは、1858年日英修好の締結から1902年の不平等条約の是正完結までの 時期がテーマ。日英それぞれの学者1人ずつが講師で、講演は全部英語。でも、スライドを使っての説明だったので、比較的わかりやすかった。日本人の先生 は、建築の話が中心だったので、僕としては今ひとつ興味が薄かったが、イギリス人の先生の方の、ヴィクトリア文化が日本に与えた影響の話は、内容が身近 だっただけに特におもしろかった。

24日(金)は、イベントダブルヘッダ。まず、昼は在英日本商工会議所主催のセミナー「パーマストン会」。講師は日本総研のチーフエコノミストから内閣府 政策統括官(経済財政分析担当)も務められ、現在は日本総研副理事長をされている高島進氏で、テーマは「変革する世界経済の中での日本の生きる道」。肩書 きの割に、とても腰の低い実直そうな人柄の方で、ちょっと意外だった。

例によって、講演の前にはカクテルレセプションとランチがあり、実はここでの参加者との意見交換も結構楽しい。在英の日系企業の方との話は、行政の立場から見えることとは結構違っているので、勉強になる。

で、今回の講演は、日本語だっただけでなく、内容も行政マターの話が多かったので、僕にとって特におもしろかった。内容には賛成のところも反対のところも あったけれど、何しろ土地勘があるのでよくわかる。結論としては、日本もまだまだ変わらなきゃね、ということで、それはもちろん全く賛成。ただ、その方向 性や手法については、もっともっと議論を深める必要があると思う。

で、講演は3時までだったので、いったん事務所に戻り、4時過ぎに今度はキース調査員と一緒に大使館へ。暖かかったので、大使館まで歩いて行ったが、せい ぜい20分ほどの道のり。で、その大使館でのイベントは「Savouring Akita Sake Excellence」。要するに秋田地場産日本酒の利き酒会。文字通りおいしいお仕事。

でも、「地方がテーマですから」ということで、大使館から乾杯の挨拶を頼まれていたので、それが終わるまでは結構緊張した。あらかじめローカルスタッフ (というか、一緒にいったキース調査員)に英文の挨拶文を作っておいてもらい、それに自分で読みやすいようにちょっとだけ手を入れ清書して、1週間掛けて 読む練習を繰り返した。それでも本番では、すでに多少お酒も入っていたので結構危なっかしかった。が、まあ何とか無難に終える。そうそう、挨拶文の最後に 「Kampai!」の発声の言葉まで入れてしまってあったため、そこまで全部言ってしまい、おかげで参加者の方々がグラスを掲げる暇がなく、ばたばたさせ てしまったという大きな失敗があった。ちゃんと挨拶は挨拶で切って、グラスを用意させて乾杯の発声をしないといけない。日本語だったら会場を見回す余裕が あるので当然そうしていたはずなのだが、英語と言うことで思わぬ失敗をしてしまう。
でも、ともあれそれなりに終わり、あとは秋田の地酒をちびちびと味わいながら、いろいろな人たちと歓談。7時過ぎに引き上げた。

25日(土)も、お仕事。桑原所長補佐、キース調査員とJETAAのノースウェスト支部企画(ミッドランド支部のJETAAも参加)のアクティビティ、日本庭園見学ツアーに参加。

マンチェスターのやや南、CheshierカウンティのKnutsford(ナッツフォード)にある「Tatton Park」が目的地。朝9時9分ユーストン発の電車で、Stockportまで3時間ちょっと。そこでローカル線に乗り換えて、Knutsfordまであ と30分ちょっとの、締めて4時間の旅。途中、電車が遅れて乗り換えに間に合うかどうか、ちょっとひやっとしたが、セーフ。午後1時過ぎに着いた Knusfordには、NW支部のJoubin(ジュービン)さんが車で迎えに来てくれていて、Tatton Parkまで送っていただいた。しかし、あいにく天気が悪くて(というか、かなり激しい雨)、参加者もちょっと少なめ。全員がそろうまでの間、集まった人 たちで公園入り口の食堂でコーヒーを飲みながら軽く歓談。2時半頃からいよいよ本番の公園見学。

Tatton Parkは結構大きな公園で、中には様々な Garden があり、The Japanese Garden もその一つ。公園のガイドのリチャードさん(だったかな?)に解説をしてもらいながら、ゆっくりと美しい風景を楽しんだ。雨のため、ちょっと落ち着かな かったし、写真もうまく撮れなかったけれど、雨に濡れた日本庭園は、それはそれでとても趣があって美しかった。写真だけを見れば、京都と勘違いしそう。

ツアー終了後は、ミッドランド支部の人たちとは別れ、Joubinさん、Helenさんと一緒にマンチェスターへ。時間がまだちょっと早かったので、町中 を少し散歩し、文化センターのようなところで日本の展示を見ることに。しかしあいにく、日本の展示はちょっと終わったところとのことで、見られずじまい。 気を取り直して、英国の伝統的パブに行き、そこで意見交換。Joubinさんは、実に陽気な青年で、終始笑いが絶えなかった。来年3月にマンチェスターで JETAA UKの全体会合が行われることになっているそうで、そこでの再会を約束して6時半に店を出た。

6時58分マンチェスター発の電車に乗り、今度は乗り換えもなく、一路ロンドンへ。今度はトラブルもなく、10時半過ぎに無事到着。11時過ぎには帰宅。ロンドンは、雨が降っておらず、しかも暖かくて、北の方とはずいぶん違うもの。ちょっと疲れたけれど、楽しかった。

26日(日)は、ロンドンでも雨が降り出したため、水泳と買い物以外のお出かけはせず、家で過ごす。しかし、お買い物で買った、ソニー製の、時計・ラジオ 付きiPhone用スピーカードックは、重宝でなかなかのヒット。日本では、ソニーはかたくなにウォークマン用の製品しか作らなかったように記憶していた けれど、海外ではiPod用の製品とかさっさと作っちゃうんだ。ちょっとおもしろい。

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