2010年3月31日水曜日

3月4日~3月31日

4日(木)は、同志社大学からケンブリッジ大学に来て研究中の田中教授のお誘いがあったので、一緒にLondon School of Economicsで行われた講演会「Department Of Economics Public Debate - Men of Letters: What Should Be Done About the UK Budget Deficit?」を聞きに行ってきた。講師は、Professor Tim Besley, Professor Alan Manning。

8日(月)は、事務所に北海道大学公共政策大学院で地方自治論を担当している山崎教授が、同じく北海道大学の石井教授、木村特任教授、東京外国が大学の若松准教授とご一緒に来訪。教授は5日に英国入りして、バーミンガム大学でイギリスの地方財政の現状について調査された後、事務所に来られたもの。ちなみに、バーミンガム大学への手配は、うちの事務所が行った。
英国の地方自治や地方政治、分権問題などのテーマについて、熱心なディスカッションを行った

9日(火)は、事務所に防衛省の井上参事官が来訪。英国国防省に1年間派遣されて来ていたのが、帰国されることとなったのでそのご挨拶がてらお立ち寄り。

11日(木)は、宮本所長補佐(広島市)、キルヒナー主任研究員、キース助手と一緒に、バーミンガム大学出張。
INLOGOV所長のジョン・レイン氏をはじめ、以前からなじみで国際塾カリキュラムのとりまとめ役だったサイモン・バドリー教授、クリス・ゲーム教授、ピーター・ワット教授に加え、公共マネジメント・政策のトニー・ボバード教授の5人がお相手くださり、非常に暖かく迎えていただいた。
サイモン教授からは、国際塾のカリキュラムは自分としてINLOGOVでの非常に重要な活動として考えて取り組んでき、これまで実に数多くの塾生たちと交流を深めて来ることができ、今でもつきあいの続いている学生(自治体職員)も多いので、その廃止は非常に残念だというお話があり、2004年度の国際塾の際製作されたDVDビデオの上映もその場でされた。
しかしながら、ジョン・レイン所長は、財政が厳しいのは英国も全く同じであるので、クレアの事情も非常によくわかる、むしろ、国際塾廃止に当たっても、バーミンガム大学との関係継続を真摯に考えてくれ、新しい提案を持ってきてくれたことは非常にうれしく、光栄に思う、というコメントがあり、来年度予算で盛り込んだ事業についても、非常に前向きにとらえてくださり、ぜひ今後とも協力関係を継続し、協同でいい調査研究をしようとお話くださった。
その後、ジョン・レイン所長、サイモン・バドリー教授、クリス・ゲーム教授に秘書のフェイ・ウィルソンさんを加えた4人とこちらの4人とで会食。

15日(月)は、拓殖大学地方政治行政研究所の竹下所長、並河客員教授、ヒラリー・フランク調査協力員が事務所に来訪。竹下先生は、僕が四日市市助役をしていたころから四日市大学地域政策研究所の所長をされていた関係もあって、その頃から非常に懇意にしていただいており、実になつかしかった。当時は知らなかった(か、忘れてしまっていたか)のだが、竹下先生がLSEに派遣されて研究していた頃にクレアロンドン事務所の立ち上げの話があったため、先生は初代所長である故横田所長ともども、ロンドンの物件探しに奔走していただいたとのこと。また、立ち上がったばかりのロンドン事務所では、まだすべての仕事が手探りであり、また、事務所の職員も少なく、スペースが十分にあったため、先生の机も事務所にあって、地方公共団体から派遣されていた職員たちの調査の指導に当たっていただいていたという話もうかがった。ロンドン事務所のクレアレポートの質が高い(高かった?)のは、発足時に「指導教官」を得ることができたおかげだったのかと深く納得。また、ヒラリー・フランクさんも、JETの経験があるだけでなく、ロンドン事務所発足の翌1990年から6年間事務所のローカルスタッフとして働かれたご経験があり、オランダ人とイギリス人のハーフということもあって、英語、オランダ語、日本語はもちろん、ドイツ語、フランス語、スペイン語も使えるというものすごい人。経団連ご出身の並河先生ともども、話は実におもしろく、ものすごく勉強にもなった。

16日(火)は、大使館との共催の「第2回日英ローカルリンク会議」に出席。詳細は省略するが、今回もなかなか活発な意見交換があり、出席者の満足度も高かったように思った。英語版の簡単なレポートは、事務所のフィリパが書いてくれた。
http://japanuklinks.wordpress.com/2010/03/19/japan-uk-local-links-conference-2010/

18日(木)は、午後2時から事務所の月例勉強会「スピーカーシリーズ」。いつもとは趣向を変え、この日は3月で帰国する木村所長補佐と松野下所長補佐から、クレアレポートを題材にそのプレゼンテーション。二人とも、よくがんばりました。

19日(金)は、午後12時半から午後3時頃まで、国際交流基金で行われた広報連絡会議に出席。
この日はメンバー10人全員参加。JETROの栗山次長は、今回初参加。また、JSPSの古川所長は、4月末の帰国内示があったため、今回が最終回とのこと。独立行政法人の事業仕分けの関係があって、まだ新年度予算の各海外事務所配分が決まっておらず、来年度事業については未定という報告が多かった。

25日(木)は、午後2時に、在エディンバラ日本国総領事館本山領事が来訪。大使館での用務の後、クレアロンドン事務所に立ち寄られたもの。彼とは、以前総領事の公邸でのイベントで一度お会いしたことがあり、今回が2度目。群馬県から派遣の小川所長補佐を交えて、5月にエディンバラで行われる予定の落語イベントなどについて打ち合わせを行った。

26日(金)は、午後4時から、日本スポーツ振興センター(NAASH)のロンドン事務所で開催された講演会「バンクーバーを振り返りロンドンへの展望を語る」に、事務所の引場参事と一緒に参加。講師は、国立スポーツ科学センター(JISS)情報研究部副主任の和久貴洋氏。
講演の前半で、今回のバンクーバーオリンピックの総括と、JISSがオリンピックに向けて行った活動のさわりについての紹介、後半で、2012年ロンドンオリンピックに向けての活動やUK Sport との連携についての話があった。
バンクーバーオリンピックで、英国に唯一のメダル、それも金メダル(女子スケルトン)をもたらしたエイミー・ウィリアムズ選手を例にとって、現代オリンピックでのメダル獲得には、いかに国家的な戦略とプログラムが重要になっているかについての話は、非常に客観的、具体的で説得力があっておもしろかった。質疑の時間や講演終了後の懇親会での話もおもしろく、実に有意義な講演会だった。

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