2009年9月2日水曜日

Sister Cities International Conference

7月29日(水)から8月1日(土)まで、ベルファストで「国際姉妹都市会議」の年次総会が開かれ、ニューヨーク事務所の佐々木所長、阿部所長補佐とともに、当事務所からも僕、キルヒナー主任調査員、松野下所長補佐の3名が参加した。この会議は、メンバーのほとんどがアメリカの地方自治体ということから、これまではずっとアメリカの都市で開かれていたそうだが、今年は初めて英国で開催されることとなった。

例年500名以上が参加している非常に規模の大きなカンファレンスだそうだが、今年は北米から遠い北アイルランドの地での開催だった上、昨年来の不況の影響もあって、参加者はかなり少なめ。それでも300名以上の参加があったということなので、大したもの。

数多くのセッションやワークショップ、視察プログラムが設けられており、参加できたのはそのうちのごく一部のプログラムだけだった。

ロンドン事務所は2日目の7月30日(木)からの参加。朝、ヒースロー空港で松野下さん、キルヒナーさんと落ち合って、飛行機でベルファストへ。空港からはタクシーで会場である Waterfront Hall に向かった。会場に着くと昼食休憩の時間で、受付で登録を済ませたのち、サンドイッチと飲み物を受け取りに列に並んだ。その途中で、ニューヨーク事務所の佐々木所長、阿部所長補佐と合流し、一緒に昼食をいただいた。
昼食後、午後1時45分から3時まで、ワークショップの「Stories of Success: 1 Year, 20 Years, 50 Years」を聞く。複数のプレゼンターが、それぞれの体験談を披露。姉妹都市成功の要因として重要なのは、市長・議会のサポート、財源の裏付け、若者の参加、メディアとの関係であるといった内容。アメリカでの姉妹都市活動は、日本とは異なり民間のボランティア団体主導なので、人材の継続性の点では有利だが、いろいろなところとの調整はなかなか大変そう。特に行政と異なって「予算措置」というわけにはいかないので、活動資金の確保は大きな大きな課題のようだ。しかし、それだけに成功しているところの人々は、非常にエネルギッシュな活動家、という印象を受けた。
ワークショップの後、ホテルに行ってチェックイン。その後、6時半から、Ulster Hallで開かれた市長招宴に参加。少女たちの踊る地元北アイルランドのダンスや音楽や歌など、催しは楽しかったが、飲み物と食事はかなり少なめだったため、終了後、ニューヨーク事務所の人たちと一緒に近くのイタリアン・レストランで食事をしなおした。

翌31日(金)は、午前10時15分からのワークショップ「The Best of European Twinning」に参加。このワークショップでは、事前の要請があったため、ニューヨーク事務所とともに、プレゼンターとして発表を行った。モデレーターは、日頃から懇意にしている英国 Local Government Association の Susan Handley。発表者は、僕と佐々木所長以外に、Africa Global Sister Cities Foundation の Prince Kwame Kludjeson氏(ガーナ)、U.S. Mexico Sister Cities Association の Gil Garcia女史、Ismael Perez 氏など、まさに International。ただ、タイトルは「European Twinning」と銘打たれていたが、プレゼンターを見てわかるとおり、ヨーロッパ関係の発表を行ったのは僕だけ。つまり英国と日本の関係だけ。実質的には日本、アフリカ、メキシコの姉妹都市推進への努力を紹介しあうセッションとなった。しかも、プレゼンターの一人の到着が遅れた関係で、開始時間が遅れ、時間が押したために、ほとんど質疑のない発表しっぱなしのセッションで、議論の深まりにはやや乏しかった。そんな中、モデレーターのスーザンの司会ぶりはうまく、それだけが救いだった感じ。
昼食後、午後1時から5時過ぎまでは、Offsite Workshop。つまり「視察旅行」。「Bridging the Gap across Borders」というタイトルで、ベルファストからバスで1時間の北アイルランドとアイルランドとの国境の町 Newry and Morne に行き、住民の融和に関する取り組みの話を聞いたり、地元のボランティア手作りの歴史博物館を見学したりしてきた。
ベルファストに戻ってきた後、6時半からは、来年の開催地、アメリカの Albaquerque 市主催のレセプションに参加。食事をすませたフリータイムには、アメリカのフォートワース、ジャクソンビルからの人や韓国から参加されている方々など、いろいろな人とお話。終了後は、再びニューヨーク事務所と一緒になり、パブに繰り出した。
その日もホテルに泊まり、ニューヨーク組は翌9月1日(土)午前中の会議にも参加したが、我々ロンドン組は、朝タクシーで空港に向かい、そのまま飛行機でロンドンに戻った。

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