さて、いつものように、先週1週間を振り返って。
20日(月)は、George Jones教授とランチ。
まだ日本のクレア本部にいた間に、務台前所長から読んでおくようにと言われた「英国の地方自治に未来はあるのか?」という小論があったが、その著者の先 生。20年前のロンドン事務所の開設当時からご指導いただいていた先生だそうで、この先生とのパイプをきちんとつなぎ続けることは、歴代所長にとって必須 事項。アンドリュー調査員にアポをとってもらい、3人で昼食兼意見交換。
ジョーンズ教授は、論文を読んだ印象では、痩せぎす白髪の神経質なタイプの方を想像していたのが、現実は全く違って、むしろとても大らかで気さくで気配り の行き届いた好人物。日本人と話し慣れている感じで、わかりやすい言葉でゆっくりとお話されるので、とてもありがたかった。
Covent Garden にある、PJ'Sと いうレストランで伝統的英国料理をいただいたのだが、なかなかおいしかった。特に、本日のスープがコリアンダーの入ったキャロットスープで、カレー好きの 僕にはばっちり。メインのロックフォート・チキンの方もまずます。教授からは、内貴前前所長や務台所長とのランチの時には和食だったけれど、英国料理でお 付き合いしてくれるとはチャレンジャーだな、との冗談が出ていたけれど、英国料理にもおいしいものはちゃんとある。
食事の後には、教授が長年勤めていたLondon School of Economicsをご案内いただいた。アメリカやカナダなどでもそうだったけれど、こちらの大学は日本と違って塀で明確に区切られておらず、キャンパス が街と渾然一体となっているのがおもしろい。大学の中にPubも3軒あるというのが、いかにも英国風。伝統的な建物とモダンな建物とが空中回廊でつながっ ていたりして、本当に興味深かった。
21日(火)と22日(水)は、特記事項なし。事務所でお仕事。事務所契約更改の段取りの打ち合わせや今年度下半期の出張計画その他もろもろ。
23日(木)は、午後6時半から大使館で「JAPAN-UK 150 History Seminar Series」全3回のうちの第1回。Japan Society との共催で、もちろん日英修好150周年記念イベントの一つ。今回のセミナーでは、1858年日英修好の締結から1902年の不平等条約の是正完結までの 時期がテーマ。日英それぞれの学者1人ずつが講師で、講演は全部英語。でも、スライドを使っての説明だったので、比較的わかりやすかった。日本人の先生 は、建築の話が中心だったので、僕としては今ひとつ興味が薄かったが、イギリス人の先生の方の、ヴィクトリア文化が日本に与えた影響の話は、内容が身近 だっただけに特におもしろかった。
24日(金)は、イベントダブルヘッダ。まず、昼は在英日本商工会議所主催のセミナー「パーマストン会」。講師は日本総研のチーフエコノミストから内閣府 政策統括官(経済財政分析担当)も務められ、現在は日本総研副理事長をされている高島進氏で、テーマは「変革する世界経済の中での日本の生きる道」。肩書 きの割に、とても腰の低い実直そうな人柄の方で、ちょっと意外だった。
例によって、講演の前にはカクテルレセプションとランチがあり、実はここでの参加者との意見交換も結構楽しい。在英の日系企業の方との話は、行政の立場から見えることとは結構違っているので、勉強になる。
で、今回の講演は、日本語だっただけでなく、内容も行政マターの話が多かったので、僕にとって特におもしろかった。内容には賛成のところも反対のところも あったけれど、何しろ土地勘があるのでよくわかる。結論としては、日本もまだまだ変わらなきゃね、ということで、それはもちろん全く賛成。ただ、その方向 性や手法については、もっともっと議論を深める必要があると思う。
で、講演は3時までだったので、いったん事務所に戻り、4時過ぎに今度はキース調査員と一緒に大使館へ。暖かかったので、大使館まで歩いて行ったが、せい ぜい20分ほどの道のり。で、その大使館でのイベントは「Savouring Akita Sake Excellence」。要するに秋田地場産日本酒の利き酒会。文字通りおいしいお仕事。
でも、「地方がテーマですから」ということで、大使館から乾杯の挨拶を頼まれていたので、それが終わるまでは結構緊張した。あらかじめローカルスタッフ (というか、一緒にいったキース調査員)に英文の挨拶文を作っておいてもらい、それに自分で読みやすいようにちょっとだけ手を入れ清書して、1週間掛けて 読む練習を繰り返した。それでも本番では、すでに多少お酒も入っていたので結構危なっかしかった。が、まあ何とか無難に終える。そうそう、挨拶文の最後に 「Kampai!」の発声の言葉まで入れてしまってあったため、そこまで全部言ってしまい、おかげで参加者の方々がグラスを掲げる暇がなく、ばたばたさせ てしまったという大きな失敗があった。ちゃんと挨拶は挨拶で切って、グラスを用意させて乾杯の発声をしないといけない。日本語だったら会場を見回す余裕が あるので当然そうしていたはずなのだが、英語と言うことで思わぬ失敗をしてしまう。
でも、ともあれそれなりに終わり、あとは秋田の地酒をちびちびと味わいながら、いろいろな人たちと歓談。7時過ぎに引き上げた。
25日(土)も、お仕事。桑原所長補佐、キース調査員とJETAAのノースウェスト支部企画(ミッドランド支部のJETAAも参加)のアクティビティ、日本庭園見学ツアーに参加。
マンチェスターのやや南、CheshierカウンティのKnutsford(ナッツフォード)にある「Tatton Park」が目的地。朝9時9分ユーストン発の電車で、Stockportまで3時間ちょっと。そこでローカル線に乗り換えて、Knutsfordまであ と30分ちょっとの、締めて4時間の旅。途中、電車が遅れて乗り換えに間に合うかどうか、ちょっとひやっとしたが、セーフ。午後1時過ぎに着いた Knusfordには、NW支部のJoubin(ジュービン)さんが車で迎えに来てくれていて、Tatton Parkまで送っていただいた。しかし、あいにく天気が悪くて(というか、かなり激しい雨)、参加者もちょっと少なめ。全員がそろうまでの間、集まった人 たちで公園入り口の食堂でコーヒーを飲みながら軽く歓談。2時半頃からいよいよ本番の公園見学。
Tatton Parkは結構大きな公園で、中には様々な Garden があり、The Japanese Garden もその一つ。公園のガイドのリチャードさん(だったかな?)に解説をしてもらいながら、ゆっくりと美しい風景を楽しんだ。雨のため、ちょっと落ち着かな かったし、写真もうまく撮れなかったけれど、雨に濡れた日本庭園は、それはそれでとても趣があって美しかった。写真だけを見れば、京都と勘違いしそう。
ツアー終了後は、ミッドランド支部の人たちとは別れ、Joubinさん、Helenさんと一緒にマンチェスターへ。時間がまだちょっと早かったので、町中 を少し散歩し、文化センターのようなところで日本の展示を見ることに。しかしあいにく、日本の展示はちょっと終わったところとのことで、見られずじまい。 気を取り直して、英国の伝統的パブに行き、そこで意見交換。Joubinさんは、実に陽気な青年で、終始笑いが絶えなかった。来年3月にマンチェスターで JETAA UKの全体会合が行われることになっているそうで、そこでの再会を約束して6時半に店を出た。
6時58分マンチェスター発の電車に乗り、今度は乗り換えもなく、一路ロンドンへ。今度はトラブルもなく、10時半過ぎに無事到着。11時過ぎには帰宅。ロンドンは、雨が降っておらず、しかも暖かくて、北の方とはずいぶん違うもの。ちょっと疲れたけれど、楽しかった。
26日(日)は、ロンドンでも雨が降り出したため、水泳と買い物以外のお出かけはせず、家で過ごす。しかし、お買い物で買った、ソニー製の、時計・ラジオ 付きiPhone用スピーカードックは、重宝でなかなかのヒット。日本では、ソニーはかたくなにウォークマン用の製品しか作らなかったように記憶していた けれど、海外ではiPod用の製品とかさっさと作っちゃうんだ。ちょっとおもしろい。
2008年10月26日日曜日
2008年10月19日日曜日
10月5日~10月19日
先週末は、特に出張などはなかったものの、土日両方とも夜のお付き合いがあったため、ブログが書けなかった。ということで、今回も2週間分まとめて。
5日(日)は、総務省地方債課と地方債協会主催の地方債IR訪問団が英国に到着したので、その歓迎夕食会。Strand通りのSimpson'sでロース トビーフを食べる。夕食後、事務所の川本君の案内で、有志によるビッグベン視察を行ったらしい。僕はそれには参加せずに帰宅。ただし、夕食会でご同席した 環境省の鷺坂審議官と自宅近くのパブで若干の二次会。
6日(月)は、その地方債IRの本番。英国大使館で13時から。結構人が集まっていて、大使館のご努力が忍ばれた。プレゼンも、司会の坂越補佐が切れのい い英語でてきぱきと進行させ、地方からのプレゼンターも事前の準備がしっかりしてわかりやすく、充実した内容だったと思う。質疑の時間には、ロンドン事務 所のキルヒナー調査員が通訳で活躍。レセプションでも、有意義な意見交換が行われた模様。少なくとも、地方債を海外投資家に売り込むための課題はかなり明 確に整理されたように思うし、意義は大きかったと感じた。
7日(火)から9日(木)にかけて、キルヒナーさんとともに、北アイルランドの首都ベルファストで行われた、solaceの annual conference に参加。solace とは、「Society of Local Authority Chief Executives and Senior Managers」の略称で、地方自治体事務総長・幹部会議といったところ、英国の地方自治体の集まりには、あとLGAというのがあり、こちらは自治体を代表する政治家の集まりで、春に総会がある。
今回の出張は、幸い朝がそれほど早くはなく、ヒースロー空港午前10時55分発のBMI機で、ベルファスト到着が12時20分。でもこれはあくまでもタイ ムテーブル上の時刻であり、実際はいつものように遅れた。まあ、10分程度だったけど。空港からは、solaceの人が手配してくれていた自動車で宿泊予 定のヒルトンホテルに。ただ、ヒルトンホテルは、カンファレンスの会場の真横でとても便利だったのだけれど、ちょっと料金が高く、そのホテルでの宿泊は招 待の僕だけで、キルヒナーさんはご自身で探された近く(と言ってもあまり近くない)ホテルに宿泊。雨がちだったこともあり、ちょっと申し訳ない思い。
食事を取って14時過ぎに会場でキルヒナーさんと落ち合い、レジストレーション。14時半からカンファレンス開会。solace事務局長のDavid Clark氏のあいさつ、solace代表で、北アイルランド Worcestershire County Council の CEO の Trish Haines 女史による今回のカンファレンスのテーマ「Prosperity, People and Place」と題したスピーチ、Belfast City Council の CEO の Peter Mcnaney 氏の「Placeshaping Belfast」と題したスピーチ、ティーブレイクの後、「Policing Divided Communities」のスピーチへと続いて、17時まで。
で、その日の夜は、19時半から、Belfast Castle でのInternational Dinner。「International」と銘打つだけあって、同じテーブルにはアメリカ、デンマーク、オーストラリアから来た人々なども。料理もな かなかおいしくて、楽しかった。
8日(水)は、午前9時半から保守党MPの Bob Neil 氏によるスピーチ、10時15分から調査会社の ipsos MORI の Managing Director Ben Page氏による講演。正直言って、このBen Page氏の講演が、今回の中で一番おもしろかった。
ティーブレイクの後は、11時半からスタディ・ツアー。要するに市内視察なのだけれど、実に盛りだくさんのメニューが用意されていて、どれも魅力的で選ぶ のに迷った(でも結局キルヒナーさんのおすすめに従った)。で、選んだのが「Sterwartstown Road Regeneration Project」。パンフレットでの説明が「An inter-community social economy initiative at Suffolk/Lenadoon which is sustained through private and public rental incom」というだけで、最初正直なんのことかさっぱりわからず、有料道路の収入で地域活性化でもやっているのだろうかと思っていたら、まるっきり違っ た。アイルランドの厳しい歴史、カトリックとプロテスタントとの対立抗争に深く根ざして、物理的にも分断されてしまったコミュニティに、対話をもたらし、 信頼を徐々に築くにいたったコミュニティ活動と、その拠点となったコミュニティセンターの視察。言葉で書くと別になんてことないようだけれど、それは日本 には、ここまで悲惨な内戦の経験がないから。「戦争」をしてきた両当事者の間の信頼を取り戻すというのは、想像を絶する大変さであることがひしひしと感じ られた。百聞は一見にしかず。
ランチの後、午後2時半からは、Workshop。これも色とりどりのメニューだったけれど、その中から「Transformational change at Newcastle City Council - unlocking £28.5m for improved citizen service」を選択。Fujitsu Services UK が Newcastle City Council と組んで実施した、大規模なICTの導入による機構改革・行政改革のプレゼン。概略は、ここにも載っている。やはり、労働組合との交渉に苦労したようだけれど、それにしてもちょっと日本では考えられないようなものすごく大胆な変革を行っている。組織カルチャーの違いか。参考にはならないけれど、おもしろい。
そして16時からは、目下の経済情勢を踏まえて急遽盛り込まれたパネルディスカッション「Facing up to the Credit Crunch: What does this mean for Local Government?」。聞き終わって、僕は、結局なかなかいい知恵はない、ということかという印象だったのだけれど、キルヒナーさんは、結構建設的な 提案もあって有意義だったというご感想。ヒアリング能力の差、かな?ちょっと悲しい。
その日の夕食は、St.George's Market のテントを張った大広場で、Charity Reception & Dinner。テーブル数44、総参加者500名以上の大夕食会。ちゃんとスポンサーがいて、ディナー前のドリンクのスポンサーはCAPITA、ディナー のスポンサーはSECTOR。同じテーブルについたのは、やはり国際色豊かな面々で、ニュージーランドやオーストラリアなど遠方から来た方も多数。隣はメ ルボルンにある Local Government Managers Australia の Chief Executive で John Ravlic さんという方。シドニー事務所の池田所長をよくご存じとのことで、盛り上がった。
9日(木)は、午前9時半からスタディ・ツアーその2。僕が今回参加したのは「Connswater Community Greenway」。手入れが行き届かず荒れてしまった川に沿って、行政と市民団体とのパートナーシップで再開発・コミュニティ再生を行い、川沿いの環境 をよみがえらせた事例。これは、日本でも比較的ありがち。川沿いに結構歩いたので、いい運動になった。
戻ってコーヒーブレイクの後、11時45分からは「Housing vs Countryside?」という講演。住宅開発を計画的に進めるために新たに設立された公共法人、Homes and Communities Agency の Chief Executive である Sir Robert Kerslake 氏の講演。イギリスでは、純粋な公営住宅や純粋な民間宅地開発というものがどうやらないようで、住宅開発は、官民の共同で行うのが一般的らしい。かなり日 本とは状況が違う。その分、都市計画をきちんと実行しやすそうなのがうらやましく思った。
昼食後、14時15分からは「Bowling together - Building Social Capital」という題でのパネル・ディスカッション。要するに市民参加活動。これは日本にかなり近い。しかも、レベル的にも日英で結構いい勝負じゃな いかと思った。日本もそんなに負けてない。
ティーブレイクの後、16時からはカンファレンスのトリを飾る、コミュニティ・地方自治大臣 Hazel Blears 女史のキーノートスピーチ。早口だけれど、歯切れ良い語り、会場からの質問に対し、明快にずばずば答える弁論ぶりはさわやかで、さすが英国の政治家は違う と思った。
17時に講演が終わり、これでカンファレンスの公式行事は終了。イベントとしては、実はその後にも18時半からHistoric Pub Tourだとか、Cafe Vaudeville とかあったけれど、さすがにそれはパス。帰りの飛行機は19時50分発だったので、18時過ぎまでホテルの喫茶でキルヒナーさんと時間をつぶし、タクシー で空港へ。飛行機も順調で、21時10分にはヒースローに到着。10時半前には帰宅。でも、さすがに疲れた。
10日(金)は、特に行事なし。事務所でたまっていた仕事を片付ける。
11日(土)は、北橋北九州市長が、ベルリンでのOECD会合(環境についてのプレゼンを行われたとのこと)の後、ロンドンに寄って視察されるとのこと で、その歓迎夕食会。今回も、またSimpson's。まあ雰囲気が良いので、接待に無難。夕食時の歓談で、実は市長とは西宮市甲東小学校の先輩・後輩の 間柄であったことが判明。ものすごく驚いた。
12日(日)は、母校灘校の嘉納理事長、和田校長がロンドンに来られることとなった機会に、ロンドンに在住している灘校出身者で同窓会を開くことになり、 それに参加。Victoria駅近くの、THISTLE WESTMINSTER HOTEL の一室を借りて、そこにケータリングの飲み物・食べ物を運んでの夕食会。年次がばらばらなので、同窓生と言ってもほとんどお互い同士知らない間柄だったの だけれど、すぐに打ち解けて楽しい会になった。全部で12名だったかな。結構いるものだと感心。そういえば、そこで知り合った、灘の2年後輩で、今JAL の機長をしているという牧さんが、僕の小学校の同級生(やはりJALの機長をしている)と知り合いだということを知って、またまたびっくり。いろいろなつ ながりがあるものだ。
13日(月)は、クレア本部からアイルランド、英国のJETとの意見交換に来たメンバー(石本指導課長、山田業務課主査)と昼食。夜はJETのロンドン支部のメンバーも交えて会食。
14日(火)は、行事は特になし。そろそろ娘の学校探しに取りかからねばと思い、若干の情報収集。
15日(水)は、大使館で在日政府関係機関の打ち合わせ。移民法改正、日英修好150周年記念イベントなどが主な話題。
16日(木)は、Japan Study Tour の pre-orientation。英国自治体トップの人に希望を取り、日本での自治体との意見交換や暮らしの体験などを行ってもらうイベントの事前説明。今年は、11月に東京と長野市・飯田市に行ってもらう。
説明会は、和気藹々とした雰囲気の中行われ、成功裏に終了したのだけれど、終了後、30分過ぎても頼んでおいたケータリングの弁当が来ない。結局、急遽レ ストラン三越を予約してそちらに向かうことに。実は、この日の昼、北京オリンピックの祝賀パレードが行われていて、事務所近所の道がすべて通行止めになっ ていたので、ケータリングの車が来られなかった模様。でも、それならそれで携帯で連絡を寄越せばよさそうなものなのに。ただ、レストラン三越の和食の弁当 も、おいしかったし、日本に行く前のいい勉強になったと出席者には非常に好評だった。
15時には、11月のダービシャーセミナーで進行をお願いしているProfessor Hambleton氏が来訪して、打ち合わせ。非常に気さくな感じの先生で話しやすく、心強かった。また、打ち合わせ後、この先生からのご提案があった。 自治体の国際的な意見交換の会議を今立ち上げたいと活動中なので、クレアロンドン事務所にもご賛同願えないかとの由。趣旨には大いに賛同。でも、お金の面 での貢献はあまり期待しないでくださいね、とお返事。また機会を改めてじっくりお話しすることに。
17日(金)は、地域活性化センターの自治体からの派遣職員3名(大井さん、島浦さん、伊藤さん)が、事務所に来訪。一緒に昼食を取る。ロンドン、エディ ンバラ、グラスゴー、ノッティンガム、リバプールと視察してきた最終行程で、昼食後と翌土曜日は観光とのこと。夕食も、割り勘という約束で、鷺坂審議官、 川本君も一緒に、彼らとSOHOの中華を食べに行った。
18日(土)は、家関係のことをいろいろした後、The Grey Coat Hospital School と Pimlico Academy を見に行った。どちらも家からバス1本で便利なところ。さて、まずは無事面接にまでこぎつけられるか…
で、今日19日(日)は、珍しく1日中自宅で過ごす。外出したのはプールに行って泳いだのだけ。家を掃除をしたり、簡単な料理を作ったり、スカイプで子供に勉強を教えたり、ブログを整理したり。これからは、多少このような平和な日々になる、はず。
5日(日)は、総務省地方債課と地方債協会主催の地方債IR訪問団が英国に到着したので、その歓迎夕食会。Strand通りのSimpson'sでロース トビーフを食べる。夕食後、事務所の川本君の案内で、有志によるビッグベン視察を行ったらしい。僕はそれには参加せずに帰宅。ただし、夕食会でご同席した 環境省の鷺坂審議官と自宅近くのパブで若干の二次会。
6日(月)は、その地方債IRの本番。英国大使館で13時から。結構人が集まっていて、大使館のご努力が忍ばれた。プレゼンも、司会の坂越補佐が切れのい い英語でてきぱきと進行させ、地方からのプレゼンターも事前の準備がしっかりしてわかりやすく、充実した内容だったと思う。質疑の時間には、ロンドン事務 所のキルヒナー調査員が通訳で活躍。レセプションでも、有意義な意見交換が行われた模様。少なくとも、地方債を海外投資家に売り込むための課題はかなり明 確に整理されたように思うし、意義は大きかったと感じた。
7日(火)から9日(木)にかけて、キルヒナーさんとともに、北アイルランドの首都ベルファストで行われた、solaceの annual conference に参加。solace とは、「Society of Local Authority Chief Executives and Senior Managers」の略称で、地方自治体事務総長・幹部会議といったところ、英国の地方自治体の集まりには、あとLGAというのがあり、こちらは自治体を代表する政治家の集まりで、春に総会がある。
今回の出張は、幸い朝がそれほど早くはなく、ヒースロー空港午前10時55分発のBMI機で、ベルファスト到着が12時20分。でもこれはあくまでもタイ ムテーブル上の時刻であり、実際はいつものように遅れた。まあ、10分程度だったけど。空港からは、solaceの人が手配してくれていた自動車で宿泊予 定のヒルトンホテルに。ただ、ヒルトンホテルは、カンファレンスの会場の真横でとても便利だったのだけれど、ちょっと料金が高く、そのホテルでの宿泊は招 待の僕だけで、キルヒナーさんはご自身で探された近く(と言ってもあまり近くない)ホテルに宿泊。雨がちだったこともあり、ちょっと申し訳ない思い。
食事を取って14時過ぎに会場でキルヒナーさんと落ち合い、レジストレーション。14時半からカンファレンス開会。solace事務局長のDavid Clark氏のあいさつ、solace代表で、北アイルランド Worcestershire County Council の CEO の Trish Haines 女史による今回のカンファレンスのテーマ「Prosperity, People and Place」と題したスピーチ、Belfast City Council の CEO の Peter Mcnaney 氏の「Placeshaping Belfast」と題したスピーチ、ティーブレイクの後、「Policing Divided Communities」のスピーチへと続いて、17時まで。
で、その日の夜は、19時半から、Belfast Castle でのInternational Dinner。「International」と銘打つだけあって、同じテーブルにはアメリカ、デンマーク、オーストラリアから来た人々なども。料理もな かなかおいしくて、楽しかった。
8日(水)は、午前9時半から保守党MPの Bob Neil 氏によるスピーチ、10時15分から調査会社の ipsos MORI の Managing Director Ben Page氏による講演。正直言って、このBen Page氏の講演が、今回の中で一番おもしろかった。
ティーブレイクの後は、11時半からスタディ・ツアー。要するに市内視察なのだけれど、実に盛りだくさんのメニューが用意されていて、どれも魅力的で選ぶ のに迷った(でも結局キルヒナーさんのおすすめに従った)。で、選んだのが「Sterwartstown Road Regeneration Project」。パンフレットでの説明が「An inter-community social economy initiative at Suffolk/Lenadoon which is sustained through private and public rental incom」というだけで、最初正直なんのことかさっぱりわからず、有料道路の収入で地域活性化でもやっているのだろうかと思っていたら、まるっきり違っ た。アイルランドの厳しい歴史、カトリックとプロテスタントとの対立抗争に深く根ざして、物理的にも分断されてしまったコミュニティに、対話をもたらし、 信頼を徐々に築くにいたったコミュニティ活動と、その拠点となったコミュニティセンターの視察。言葉で書くと別になんてことないようだけれど、それは日本 には、ここまで悲惨な内戦の経験がないから。「戦争」をしてきた両当事者の間の信頼を取り戻すというのは、想像を絶する大変さであることがひしひしと感じ られた。百聞は一見にしかず。
ランチの後、午後2時半からは、Workshop。これも色とりどりのメニューだったけれど、その中から「Transformational change at Newcastle City Council - unlocking £28.5m for improved citizen service」を選択。Fujitsu Services UK が Newcastle City Council と組んで実施した、大規模なICTの導入による機構改革・行政改革のプレゼン。概略は、ここにも載っている。やはり、労働組合との交渉に苦労したようだけれど、それにしてもちょっと日本では考えられないようなものすごく大胆な変革を行っている。組織カルチャーの違いか。参考にはならないけれど、おもしろい。
そして16時からは、目下の経済情勢を踏まえて急遽盛り込まれたパネルディスカッション「Facing up to the Credit Crunch: What does this mean for Local Government?」。聞き終わって、僕は、結局なかなかいい知恵はない、ということかという印象だったのだけれど、キルヒナーさんは、結構建設的な 提案もあって有意義だったというご感想。ヒアリング能力の差、かな?ちょっと悲しい。
その日の夕食は、St.George's Market のテントを張った大広場で、Charity Reception & Dinner。テーブル数44、総参加者500名以上の大夕食会。ちゃんとスポンサーがいて、ディナー前のドリンクのスポンサーはCAPITA、ディナー のスポンサーはSECTOR。同じテーブルについたのは、やはり国際色豊かな面々で、ニュージーランドやオーストラリアなど遠方から来た方も多数。隣はメ ルボルンにある Local Government Managers Australia の Chief Executive で John Ravlic さんという方。シドニー事務所の池田所長をよくご存じとのことで、盛り上がった。
9日(木)は、午前9時半からスタディ・ツアーその2。僕が今回参加したのは「Connswater Community Greenway」。手入れが行き届かず荒れてしまった川に沿って、行政と市民団体とのパートナーシップで再開発・コミュニティ再生を行い、川沿いの環境 をよみがえらせた事例。これは、日本でも比較的ありがち。川沿いに結構歩いたので、いい運動になった。
戻ってコーヒーブレイクの後、11時45分からは「Housing vs Countryside?」という講演。住宅開発を計画的に進めるために新たに設立された公共法人、Homes and Communities Agency の Chief Executive である Sir Robert Kerslake 氏の講演。イギリスでは、純粋な公営住宅や純粋な民間宅地開発というものがどうやらないようで、住宅開発は、官民の共同で行うのが一般的らしい。かなり日 本とは状況が違う。その分、都市計画をきちんと実行しやすそうなのがうらやましく思った。
昼食後、14時15分からは「Bowling together - Building Social Capital」という題でのパネル・ディスカッション。要するに市民参加活動。これは日本にかなり近い。しかも、レベル的にも日英で結構いい勝負じゃな いかと思った。日本もそんなに負けてない。
ティーブレイクの後、16時からはカンファレンスのトリを飾る、コミュニティ・地方自治大臣 Hazel Blears 女史のキーノートスピーチ。早口だけれど、歯切れ良い語り、会場からの質問に対し、明快にずばずば答える弁論ぶりはさわやかで、さすが英国の政治家は違う と思った。
17時に講演が終わり、これでカンファレンスの公式行事は終了。イベントとしては、実はその後にも18時半からHistoric Pub Tourだとか、Cafe Vaudeville とかあったけれど、さすがにそれはパス。帰りの飛行機は19時50分発だったので、18時過ぎまでホテルの喫茶でキルヒナーさんと時間をつぶし、タクシー で空港へ。飛行機も順調で、21時10分にはヒースローに到着。10時半前には帰宅。でも、さすがに疲れた。
10日(金)は、特に行事なし。事務所でたまっていた仕事を片付ける。
11日(土)は、北橋北九州市長が、ベルリンでのOECD会合(環境についてのプレゼンを行われたとのこと)の後、ロンドンに寄って視察されるとのこと で、その歓迎夕食会。今回も、またSimpson's。まあ雰囲気が良いので、接待に無難。夕食時の歓談で、実は市長とは西宮市甲東小学校の先輩・後輩の 間柄であったことが判明。ものすごく驚いた。
12日(日)は、母校灘校の嘉納理事長、和田校長がロンドンに来られることとなった機会に、ロンドンに在住している灘校出身者で同窓会を開くことになり、 それに参加。Victoria駅近くの、THISTLE WESTMINSTER HOTEL の一室を借りて、そこにケータリングの飲み物・食べ物を運んでの夕食会。年次がばらばらなので、同窓生と言ってもほとんどお互い同士知らない間柄だったの だけれど、すぐに打ち解けて楽しい会になった。全部で12名だったかな。結構いるものだと感心。そういえば、そこで知り合った、灘の2年後輩で、今JAL の機長をしているという牧さんが、僕の小学校の同級生(やはりJALの機長をしている)と知り合いだということを知って、またまたびっくり。いろいろなつ ながりがあるものだ。
13日(月)は、クレア本部からアイルランド、英国のJETとの意見交換に来たメンバー(石本指導課長、山田業務課主査)と昼食。夜はJETのロンドン支部のメンバーも交えて会食。
14日(火)は、行事は特になし。そろそろ娘の学校探しに取りかからねばと思い、若干の情報収集。
15日(水)は、大使館で在日政府関係機関の打ち合わせ。移民法改正、日英修好150周年記念イベントなどが主な話題。
16日(木)は、Japan Study Tour の pre-orientation。英国自治体トップの人に希望を取り、日本での自治体との意見交換や暮らしの体験などを行ってもらうイベントの事前説明。今年は、11月に東京と長野市・飯田市に行ってもらう。
説明会は、和気藹々とした雰囲気の中行われ、成功裏に終了したのだけれど、終了後、30分過ぎても頼んでおいたケータリングの弁当が来ない。結局、急遽レ ストラン三越を予約してそちらに向かうことに。実は、この日の昼、北京オリンピックの祝賀パレードが行われていて、事務所近所の道がすべて通行止めになっ ていたので、ケータリングの車が来られなかった模様。でも、それならそれで携帯で連絡を寄越せばよさそうなものなのに。ただ、レストラン三越の和食の弁当 も、おいしかったし、日本に行く前のいい勉強になったと出席者には非常に好評だった。
15時には、11月のダービシャーセミナーで進行をお願いしているProfessor Hambleton氏が来訪して、打ち合わせ。非常に気さくな感じの先生で話しやすく、心強かった。また、打ち合わせ後、この先生からのご提案があった。 自治体の国際的な意見交換の会議を今立ち上げたいと活動中なので、クレアロンドン事務所にもご賛同願えないかとの由。趣旨には大いに賛同。でも、お金の面 での貢献はあまり期待しないでくださいね、とお返事。また機会を改めてじっくりお話しすることに。
17日(金)は、地域活性化センターの自治体からの派遣職員3名(大井さん、島浦さん、伊藤さん)が、事務所に来訪。一緒に昼食を取る。ロンドン、エディ ンバラ、グラスゴー、ノッティンガム、リバプールと視察してきた最終行程で、昼食後と翌土曜日は観光とのこと。夕食も、割り勘という約束で、鷺坂審議官、 川本君も一緒に、彼らとSOHOの中華を食べに行った。
18日(土)は、家関係のことをいろいろした後、The Grey Coat Hospital School と Pimlico Academy を見に行った。どちらも家からバス1本で便利なところ。さて、まずは無事面接にまでこぎつけられるか…
で、今日19日(日)は、珍しく1日中自宅で過ごす。外出したのはプールに行って泳いだのだけ。家を掃除をしたり、簡単な料理を作ったり、スカイプで子供に勉強を教えたり、ブログを整理したり。これからは、多少このような平和な日々になる、はず。
2008年10月5日日曜日
9月22日~10月4日
先週末は出張で、ロンドンに帰ったのが日曜の深夜で日記を書けなかったので、今日は2週間分まとめて。
22日(月)は、ニューキャッスルでセミナー。「イギリス北東部地方と日本の過去・現在・未来」がテーマ。ノーサンブリア大学、大和基金、クレアロンド ン、ニューキャッスル市の共催。実質的には、お金を出したのが大和基金で、運営を行ったのはほとんど大学ということで、クレアロンドンの役割って何?と 思っていたのだけど、最初にこの企画を立て、各方面に働きかけたのがクレアだったということらしい。さすが務台前所長。
アバディーンで「トマス・グラバー」、メドウェーで「ウィリアム・アダムズ」がテーマだったように、このセミナーでは「ウイリアム・アームストロング」が 「人物テーマ」になっていたのだけれど、その色合いはやや薄く、むしろこれまでの交流一般と現在の経済問題が中心になっていた。もちろん、それはそれでと てもおもしろかった。
セミナー後のレセプションで、ニューキャッスル在住で、以前四日市高校でJETをやっていたという青年と偶然出会い、四日市市の話に花が咲いた。こういう出会いもあるからおもしろい。
その日はニューキャッスル市に泊まる。
23日(火)は、ニューキャッスル市の隣町、ゲーツヘッド市に訪問。午前中、最初市内の名所を案内してもらったが、やはりなんと言っても圧巻は、The Angel of the North。まあ、とにかくでかい。ど迫力だった。次にまぶたをかたどったらしい Gateshead Millennium Bridge。この橋に限らず、どの橋も非常に意匠が凝らされている。そして、橋の横の The Sage Gateshead。巨大な多目的ホール。とても地方都市にあるようなレベルのものではなく、国立施設かと思うような立派な施設だった。最後に連れて行っていただいたのが、BALTIC Centre for Contemporary Arts。ちょうど日本人イラストレーター奈良美智のExibitionをやっていて、それをじっくり見ることができ、ラッキーだった。
市内観光のあと、カウンシルでミーティング。ゲーツヘッドでは、以前から小松市との関係が深く、熱心に交流を進めているが、それをどうさらに深めていけるか等について意見交換を行った。
帰りは、ニューキャッスル駅から電車で3時間。
24日(水)は、事務所でお仕事。木村所長補佐の結婚を記念して、所員有志で軽く宴会。
25日(木)は、JETAAインターナショナルの会議に出席するため、パリへ。最初ユーロスターで行く予定だったが、ユーロトンネル火災の影響で予約を取 ることが難しくなったため、急遽飛行機に変更。エアフランスでヒースロー空港午前7時40分発の便だが、エアフランスは2時間前に空港に到着していること を求めているとのことで、朝5時前に起きてタクシーに乗り、パディントン駅5時25分発のヒースロー・エクスプレスに乗って空港へ。予定通り5時50分頃 にはターミナルに着いた。が、チェックインはすでにインターネットで済ませているし、出国手続きもあっさり終わり、拍子抜け。同行のキースと喫茶店でコー ヒーを飲みながら時間をつぶした。パリにも予定通り10時過ぎに着き、宿泊予定のホテルに向かったが、ホテルの場所がなかなかわからず、難儀した。でも、 おかげでシテ・ウニベルシテからポルト・イタリーにかけての地理に結構詳しくなった。
なんとかチェックインを済ませたあと、パリ事務所へ。ちょうど会議室で本部の上田専務などが食事をされているところに到着したので、お相伴にあずかれた。
その日の午後は、特に仕事はなかったため、市内観光で上田専務とオルセー美術館に。夕方は、JETAAとのエグゼクティブミーティング。セーヌ川の川下り をしながらの会食で、楽しかった。同席のジャマイカ代表のケイさんから、ジャマイカでの活動ぶりをお聞きして、脱帽。JETががんばっているのは、米英豪 だけではないことを痛感。
26日(金)~28日(日)は、JETAAの会議に出席。その合間には観光も。おいしいフランスワインをたっぷり堪能した。日曜の帰宅は10時半過ぎ。さすがに結構疲れた。
29日(月)は、事務所でお仕事。午後 Ms. Jennifer Ashbyさんが来訪。コミュニティ・地方自治省の職員(副課長)で、今年度ノーフォーク基金のお金で世界の地方自治の研究をされているとのこと。日本で 行政がイニシアティブを取って民間とのパートナーシップで地域再生を行っているところを見たいとのご要望だったので、三重県を推薦。四日市市に連絡を取っ てみることを約束。
30日(火)からは、今度はコペンハーゲンに出張。午前中役所で仕事をした後、キルヒナーさんとヒースロー空港からBAでコペンハーゲンへ。ロンドンの天 気が悪かったので、ちょっと心配したけれど、幸い雨は降っておらず、気温もそれほど寒くなかった。空港から電車でウスターポートまで20分ちょっと。電車 には人が大勢乗っているのに、誰もほとんどしゃべらず非常に静かなのに驚いた。
ウスターポートからホテルまでの道には、各国大使館が並んでおり、結構重要な地区なんだなと認識。歩道は広く、紅葉がきれい。また、すべての道に、きちんと自転車道が整備されていることにも感心した。

ホテルは、フラットの最上階が貸部屋になっているもので、なんか普通の「家」って感じ。別に悪くはないんだけど、5階まで階段で上がらないといけなかったのが玉に瑕。まあ、一泊だけのことではあるし。
夕方の会食まで多少時間があったので、キルヒナーさんと一緒に海岸に出て人魚の像とKastelletを見物。さすがにすでにオフシーズンといった感じで、人は少なかった。
夜は、Local Government Denmark(デンマーク語の略称「KL」)でのディナー。フランスで地方自治の研究をしているジェラードさんという学者の方と仲良くなった。
1日(水)は、いよいよ今回の出張の目的、CEMRのカンファレンス。Danish Regions の建物の会議室で朝9時から夕方4時半までみっちりと詰め込まれたプレゼンテーションを聞いてきた。といっても、ヨーロッパのカンファレンスなのでもちろ ん日本語などどこにもなく、同時通訳は英仏独の3カ国語のみ。英語のプレゼンは直接聞き、フランス語とドイツ語とスペイン語のプレゼンを同時通訳の英語で 聞くという態勢。まあ大変だったが、パワーポイントの資料が英語で用意されていたものは、それをメモすることでカバー。しかし、フランスからのプレゼン は、プレゼン資料も講演もすべてフランス語なので、同時通訳を聞くことに頼るしかなく、しかもプレゼンの進行がとても早かったので、結局ほとんどわからず じまい。まあしかたない。しかし、いろいろな国でいろいろな取り組みが行われていることは肌身に感じることができ、おもしろかった。中身のとりまとめは、 ドイツ語、日本語、英語だけでなく、フランス語もできるキルヒナーさんにお任せ。
カンファレンス終了後、すぐに空港に向かったら、連絡がよくて予定の飛行機の2時間以上前に到着。空港でおみやげなど見ながら、ゆっくり時間を過ごした。その分、帰宅はまたまた夜10時半。
2日(木)は、昼に在英日本商工会議所のセミナーに出席。リーマン・ブラザーズ・インターナショナルの上級政治アナリスト、アラステア・ニュートン氏の講 演。スピーカーの講演もさることながら、講演前のカクテルでのジャパン・ソサイエティのダイヤモンドさんとのお話や、昼食時に同席した方々とのお話がとて もおもしろくて印象的だった。むしろ、そちらの方が講演そのものよりもおもしろいくらいだったかも。
その夜、ジャパン・ソサイエティ主催の日本語教室第2期の第1回目に、ゲストスピーカーとして出席。午後8時から、僕が日本でしてきた仕事、行ってきた地 方などについて、簡単に日本語で話した後、質疑応答を行った。全部で30分程度。終了後、事務所下のパブに場所を移して懇親会。これが楽しい。結局10時 半過ぎまでビールを飲んで楽しく語らった。ここで初めて、テレビのTeletextで「888」をセットすれば、すべての番組で英語字幕が見られることを 教えてもらってびっくり。早速家に帰ってやってみたが、これは便利。もちろん、字幕を見ても早すぎてわからないことも多いが、ヒアリングだけに頼っていた ときと比べると、内容の理解度が桁違いに上がった。特に、土日の子供番組は、ヒアリングの練習に最適。
3日(金)は、セミナー連チャン。今度は時事通信社のトップセミナーに参加。池東旭(Chi Tong Wook)氏の「ポスト北京五輪、急変する東アジア情勢:朝鮮半島を中心として」という演題。
演題だけ見ると、とても堅そうな講演にみえるけど、元々がジャーナリスト出身の方だけあって、話が具体的でジョークもおもしろく、抜群に楽しい講演だっ た。「今日の話では、本音を語るからオフレコで」というのが冒頭の言葉だったけど、確かにこれは書けない。特に北朝鮮の話。しかし、実に説得力のある内容 だった。
4日(土)は、金曜日に帰宅したときに扉に「不在だったので4日土曜日にまた電気メーターを見に来る」という紙が挟んであったので、1日家で待っていたけ れど、結局誰も来ず。やられた。まあ、さすがにこの2週間分の疲れがたまっていたので、いい休養になったのは確かだし、これはこれでよし。
22日(月)は、ニューキャッスルでセミナー。「イギリス北東部地方と日本の過去・現在・未来」がテーマ。ノーサンブリア大学、大和基金、クレアロンド ン、ニューキャッスル市の共催。実質的には、お金を出したのが大和基金で、運営を行ったのはほとんど大学ということで、クレアロンドンの役割って何?と 思っていたのだけど、最初にこの企画を立て、各方面に働きかけたのがクレアだったということらしい。さすが務台前所長。
アバディーンで「トマス・グラバー」、メドウェーで「ウィリアム・アダムズ」がテーマだったように、このセミナーでは「ウイリアム・アームストロング」が 「人物テーマ」になっていたのだけれど、その色合いはやや薄く、むしろこれまでの交流一般と現在の経済問題が中心になっていた。もちろん、それはそれでと てもおもしろかった。
セミナー後のレセプションで、ニューキャッスル在住で、以前四日市高校でJETをやっていたという青年と偶然出会い、四日市市の話に花が咲いた。こういう出会いもあるからおもしろい。
その日はニューキャッスル市に泊まる。
23日(火)は、ニューキャッスル市の隣町、ゲーツヘッド市に訪問。午前中、最初市内の名所を案内してもらったが、やはりなんと言っても圧巻は、The Angel of the North。まあ、とにかくでかい。ど迫力だった。次にまぶたをかたどったらしい Gateshead Millennium Bridge。この橋に限らず、どの橋も非常に意匠が凝らされている。そして、橋の横の The Sage Gateshead。巨大な多目的ホール。とても地方都市にあるようなレベルのものではなく、国立施設かと思うような立派な施設だった。最後に連れて行っていただいたのが、BALTIC Centre for Contemporary Arts。ちょうど日本人イラストレーター奈良美智のExibitionをやっていて、それをじっくり見ることができ、ラッキーだった。
市内観光のあと、カウンシルでミーティング。ゲーツヘッドでは、以前から小松市との関係が深く、熱心に交流を進めているが、それをどうさらに深めていけるか等について意見交換を行った。
帰りは、ニューキャッスル駅から電車で3時間。
24日(水)は、事務所でお仕事。木村所長補佐の結婚を記念して、所員有志で軽く宴会。
25日(木)は、JETAAインターナショナルの会議に出席するため、パリへ。最初ユーロスターで行く予定だったが、ユーロトンネル火災の影響で予約を取 ることが難しくなったため、急遽飛行機に変更。エアフランスでヒースロー空港午前7時40分発の便だが、エアフランスは2時間前に空港に到着していること を求めているとのことで、朝5時前に起きてタクシーに乗り、パディントン駅5時25分発のヒースロー・エクスプレスに乗って空港へ。予定通り5時50分頃 にはターミナルに着いた。が、チェックインはすでにインターネットで済ませているし、出国手続きもあっさり終わり、拍子抜け。同行のキースと喫茶店でコー ヒーを飲みながら時間をつぶした。パリにも予定通り10時過ぎに着き、宿泊予定のホテルに向かったが、ホテルの場所がなかなかわからず、難儀した。でも、 おかげでシテ・ウニベルシテからポルト・イタリーにかけての地理に結構詳しくなった。
なんとかチェックインを済ませたあと、パリ事務所へ。ちょうど会議室で本部の上田専務などが食事をされているところに到着したので、お相伴にあずかれた。
その日の午後は、特に仕事はなかったため、市内観光で上田専務とオルセー美術館に。夕方は、JETAAとのエグゼクティブミーティング。セーヌ川の川下り をしながらの会食で、楽しかった。同席のジャマイカ代表のケイさんから、ジャマイカでの活動ぶりをお聞きして、脱帽。JETががんばっているのは、米英豪 だけではないことを痛感。
26日(金)~28日(日)は、JETAAの会議に出席。その合間には観光も。おいしいフランスワインをたっぷり堪能した。日曜の帰宅は10時半過ぎ。さすがに結構疲れた。
29日(月)は、事務所でお仕事。午後 Ms. Jennifer Ashbyさんが来訪。コミュニティ・地方自治省の職員(副課長)で、今年度ノーフォーク基金のお金で世界の地方自治の研究をされているとのこと。日本で 行政がイニシアティブを取って民間とのパートナーシップで地域再生を行っているところを見たいとのご要望だったので、三重県を推薦。四日市市に連絡を取っ てみることを約束。
30日(火)からは、今度はコペンハーゲンに出張。午前中役所で仕事をした後、キルヒナーさんとヒースロー空港からBAでコペンハーゲンへ。ロンドンの天 気が悪かったので、ちょっと心配したけれど、幸い雨は降っておらず、気温もそれほど寒くなかった。空港から電車でウスターポートまで20分ちょっと。電車 には人が大勢乗っているのに、誰もほとんどしゃべらず非常に静かなのに驚いた。
ウスターポートからホテルまでの道には、各国大使館が並んでおり、結構重要な地区なんだなと認識。歩道は広く、紅葉がきれい。また、すべての道に、きちんと自転車道が整備されていることにも感心した。
ホテルは、フラットの最上階が貸部屋になっているもので、なんか普通の「家」って感じ。別に悪くはないんだけど、5階まで階段で上がらないといけなかったのが玉に瑕。まあ、一泊だけのことではあるし。
夕方の会食まで多少時間があったので、キルヒナーさんと一緒に海岸に出て人魚の像とKastelletを見物。さすがにすでにオフシーズンといった感じで、人は少なかった。
夜は、Local Government Denmark(デンマーク語の略称「KL」)でのディナー。フランスで地方自治の研究をしているジェラードさんという学者の方と仲良くなった。
1日(水)は、いよいよ今回の出張の目的、CEMRのカンファレンス。Danish Regions の建物の会議室で朝9時から夕方4時半までみっちりと詰め込まれたプレゼンテーションを聞いてきた。といっても、ヨーロッパのカンファレンスなのでもちろ ん日本語などどこにもなく、同時通訳は英仏独の3カ国語のみ。英語のプレゼンは直接聞き、フランス語とドイツ語とスペイン語のプレゼンを同時通訳の英語で 聞くという態勢。まあ大変だったが、パワーポイントの資料が英語で用意されていたものは、それをメモすることでカバー。しかし、フランスからのプレゼン は、プレゼン資料も講演もすべてフランス語なので、同時通訳を聞くことに頼るしかなく、しかもプレゼンの進行がとても早かったので、結局ほとんどわからず じまい。まあしかたない。しかし、いろいろな国でいろいろな取り組みが行われていることは肌身に感じることができ、おもしろかった。中身のとりまとめは、 ドイツ語、日本語、英語だけでなく、フランス語もできるキルヒナーさんにお任せ。
カンファレンス終了後、すぐに空港に向かったら、連絡がよくて予定の飛行機の2時間以上前に到着。空港でおみやげなど見ながら、ゆっくり時間を過ごした。その分、帰宅はまたまた夜10時半。
2日(木)は、昼に在英日本商工会議所のセミナーに出席。リーマン・ブラザーズ・インターナショナルの上級政治アナリスト、アラステア・ニュートン氏の講 演。スピーカーの講演もさることながら、講演前のカクテルでのジャパン・ソサイエティのダイヤモンドさんとのお話や、昼食時に同席した方々とのお話がとて もおもしろくて印象的だった。むしろ、そちらの方が講演そのものよりもおもしろいくらいだったかも。
その夜、ジャパン・ソサイエティ主催の日本語教室第2期の第1回目に、ゲストスピーカーとして出席。午後8時から、僕が日本でしてきた仕事、行ってきた地 方などについて、簡単に日本語で話した後、質疑応答を行った。全部で30分程度。終了後、事務所下のパブに場所を移して懇親会。これが楽しい。結局10時 半過ぎまでビールを飲んで楽しく語らった。ここで初めて、テレビのTeletextで「888」をセットすれば、すべての番組で英語字幕が見られることを 教えてもらってびっくり。早速家に帰ってやってみたが、これは便利。もちろん、字幕を見ても早すぎてわからないことも多いが、ヒアリングだけに頼っていた ときと比べると、内容の理解度が桁違いに上がった。特に、土日の子供番組は、ヒアリングの練習に最適。
3日(金)は、セミナー連チャン。今度は時事通信社のトップセミナーに参加。池東旭(Chi Tong Wook)氏の「ポスト北京五輪、急変する東アジア情勢:朝鮮半島を中心として」という演題。
演題だけ見ると、とても堅そうな講演にみえるけど、元々がジャーナリスト出身の方だけあって、話が具体的でジョークもおもしろく、抜群に楽しい講演だっ た。「今日の話では、本音を語るからオフレコで」というのが冒頭の言葉だったけど、確かにこれは書けない。特に北朝鮮の話。しかし、実に説得力のある内容 だった。
4日(土)は、金曜日に帰宅したときに扉に「不在だったので4日土曜日にまた電気メーターを見に来る」という紙が挟んであったので、1日家で待っていたけ れど、結局誰も来ず。やられた。まあ、さすがにこの2週間分の疲れがたまっていたので、いい休養になったのは確かだし、これはこれでよし。
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